未来と向き合い平和について考える~大学生協の戦後70年特別企画~

Book Review #10


大阪大学経済学部 4年生
礼済聞さん

「平和の探求」暴力のない世界をめざして

著:木戸衛一、長野八久
出版社:解放出版社

 この本では自然・人文・社会科学の専門分野の異なる研究者が執筆し、互いにまったく異なるアプローチをしながらも、同じ結論に達していることになっていることがわかります。また、各章は独立されていて、全部読まなくても、興味のある分野における平和への理解を高めることができると思います。それに、各章の最後に文献案内コラムも設けていて、もっと幅広く知りたいときにはとても助かります。
 20章もある中で、私は特に第16章の「多文化社会における他社受容の問題」に興味や共感を持っています。グローバル化が進んでいる現在、平和を維持する上に異文化つまり他人への理解は必要不可欠だと日々感じています。まさに書かれている通りに「異文化との相互交流を通じて、自分とは何かを考え、自己を確立すつとともに、自分と異なる人や社会や文化などを理解し、これらを尊重しながら共に生きていく姿勢を身に付けることは、教養の重要な柱である。」しかし、人は自分の生まれ育った環境によって多文化への先入観はどうしても存在するのと同時に、向こうもこっちに対する先入観は少なからず持っているはずです。それらも異文化理解に関して重要な部分だとすごく感じています。私は、多文化社会においての異文化理解とは学校などでの教養教育だけではなく、もっと身近で、すでに生活の一部になっていると言っても過言ではないかもしれないと思っています。

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