未来と向き合い平和について考える~大学生協の戦後70年特別企画~

元ちとせさんインタビュー

元ちとせ

元ちとせ
アリオラジャパン/オフィスオーガスタ所属の日本を代表する女性シンガーの一人。奄美大島に生活の拠点を置きながら、精力的な活動を行っている。

荒木翔太

荒木翔太
全国大学生協連学生委員。愛知教育大学を卒業。大学生協震災復興ボランティアやPeace Now!2015などの運営に関わる。

岡田志穂

岡田志穂
全国大学生協連学生委員。同志社大学を卒業。環境セミナー2015企画局長を務める。Peace Now!2015などの運営に関わる。

渡邊花

渡邊花
全国大学生協連学生委員。桜美林大学4年生。環境セミナー2015、Peace Now!2015などの運営に関わる。

★元ちとせ ニューアルバム『平和元年』7月22日リリース

平和元年

戦後60年が経った2005年、過去に戦争があった事を風化させない為にと思い、坂本龍一氏とのコラボレーション曲『死んだ女の子』を発表しました。
戦後70年を迎える今年、『平和を祈る思い』『忘れない、繰り返さないという願い』をシンガーとして歌い継ぎ、母として残して行ければと思い、レコーディングに臨みました。
このアルバム『平和元年』が、平和を思うきっかけになってくれればと思っています。

元ちとせ

◎「平和元年」に込められた想い〜「自分の国をそんな風にしたくない」と思うきっかけに〜

元ちとせさんインタビュー

渡邊
現在大学生協では戦後70年特別企画としてサイトを立ち上げ、さまざまな方にインタビューを行い、読む人に平和を考えるきっかけづくりを行なっています。


よろしくお願いします。

渡邊
まず、先日行なわれた元さんのライブに行かれた岡田から感想をお願いします。

岡田
先日はありがとうございました。アルバムも聴かせていただいたのですが、「腰まで泥まみれ」が印象に残っています。戦争をイメージさせる歌って、バラードのような、涙を誘うようなものだと思っていたのですが、とてもリズミカルで、明るさも入ったような曲を聴かせていただき、歌詞をちゃんと聞いてみたいと思う曲に初めて出会わせていただきました。

渡邊
この曲はなぜ歌われたのですか?

元ちとせさんインタビュー


「平和元年」というアルバムは、戦争をテーマにしていると思われがちですけれど、「戦争というものを単純に経験したくない」「娘や息子に遭わせたくない」という想いがきっかけで歌っています。戦後60年のときに「死んだ女の子」という曲を歌わせていただきました。この曲は実はデビュー前にいただいていたのですが、当時は「なんでそんな怖いタイトルで、その曲を私が歌わなければならないのだろう」と思ってましたし、「死んだ女の子」という曲が何故できたのかも知らず、調べようともしませんでした。2002年にデビューして、その夏に広島へイベントで行ったときに、そのときのプロデューサーに原爆資料館へ誘われて、ピクニック感覚で向かったのですが、あまりにもそこに残されたものが衝撃的すぎたこと、「60年前だったということが、遠い遠い昔ではなかった」ということにも驚かされたし、何より自分の母国がそういうことに遭っていた事実も知らないで23年間過ごして大人になっていたということが恥ずかしくなりました。遊ぶことや華々しいこと、派手なことばかり考えていたんだということが恥ずかしかった。歌が歌えるのならもう少し自分の役割というものを果たせるんじゃないかというところからプロジェクトが始まりました。世界の人たちが広島の資料館や原爆ドームを見てくれたら、「自分の国をそんな風にしたくない」と思うきっかけになってくれれば良いなと思っていました。「腰まで泥まみれ」は隊長を皮肉っている曲ではないかと言われますが、この曲をみなさんに届けたときに、戦争を考えるきっかけになると思っています。

渡邊
私も「これを聞いて何を思うかはあなたの自由」というフレーズがとても気になりました。みなさんははどのように感じたのでしょうか。

岡田
これってなんなんだろうと考えました。答えはわからないですが、この一行だけで、前までの歌詞を想像できました。多くの人がもっとこのことを考えられたら良いなと思いました。


やんわり伝えるものではないと思うんですね、その、平和って言うことに対しての願いや祈りは。ぼんやりしているうちに進んでしまいます。娘が、「死んだ女の子」を聞いたときに、「死んだ」とか「女の子」というストレートな言葉を聞いてすぐに覚えました。それって、ストレートに心に届いて歌のお守りを手渡す感覚を感じたんです。今はすぐ答えが出なくても、いつの間にかこの曲が心に染みているときに、心の引き出しになる。困ったり、立ち止まったときに「あ、こういうことだったのか」と感じるときがくると思います。

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