国際活動

2011学生生協に関する国際会議(アジア地域)、
ICAアジア・太平洋 大学/キャンパスコープ委員会年次会議|全国大学生活協同組合連合会(全国大学生協連)

(2011年9月29日~30日、フィリピン・マニラ)

フィリピンで学生参加の生協を全国に広げる一歩

今年設立されたフィリピン学生サービス生協(PSSCoop)とICAアジア太平洋 大学/キャンパスコープ委員会の主催で、2011学生生協に関する国際会議(アジア地域)がフィリピンで初めて開催されました。学生が主体的に参加する生協に興味を持つフィリピンの大学学生部職員が中心になり準備してきた企画です。9月29日から1日目はフィリピンとアジア各国からの活動レポート、2日目はワークショップを中心に行われました。
折からの台風の影響を受けたものの、フィリピンから20名近くの学生が参加しました。
日本から参加した学生理事からは、次のような感想が寄せられました。

教職員の多いグループでは「実際のお店の運営は誰がやるのか?」「もともと教職員が作っている生協があるから、学生が関われる生協を作ることが難しいがどうすればいいか?」など、設立するためにはまず何をすべきか?という議論がありました。学生中心のグループでは「どんな生協が理想の生協か?」「どんな事業を出来るか?」といった理想を出し合う議論を行っているグループもありました。フィリピンでは日本と違い、大学生協の位置づけがまだ明確になっていないため、日本のように生協の役割が明確になっている国の話はとても新鮮だったようです。

他の国の生協を見たり話を聞くことで、日本の大学生協が日本という国の中でどんな役割があるのか、どんな意義があるのかを改めて確認することが出来ました。

フィリピンでは現在、大学の学生部が、協同組合の理念・機能を理解し、学生生協の設立を進めているところです。大学生協連は引き続き、フィリピンを含めアジアで大学生協の設立・発展の支援を続けていきます。

並行して行われたICAアジア・太平洋 大学/キャンパスコープ委員会年次会議には、9カ国から代表が集まり、2012年の地域ワークショップ(開催地:マレーシア)の具体化や、国際協同組合年(IYC)の各国の取り組みなどについて活発に議論が交わされました。2012年の地域ワークショップでは高校生協の取り組みも紹介するという新たな発展方向が生まれました。会議では、大学生協連から東日本大震災と大学生協の震災復興の取り組みについて報告しました。震災後、多くの国から励ましのメッセージと寄付金が寄せられており、大学生協連を代表して感謝の意を伝えました。

フィリピン大学、セントロ・エスカラー大学を訪問し、大学関係者および生協関係者と懇談、生協施設の見学を行いました。


1日目、報告をするタイのチュランロンコン大学生協学生理事
(学生生協に関する国際会議)


2日目、ワークショップ
(学生生協に関する国際会議)


東日本大震災について大学生協連から報告
(ICAアジア・太平洋 大学/キャンパスコープ委員会年次会議)


店頭に並ぶパパイヤ
(フィリピン大学生協)


フィリピン独立の戦いと第二次世界大戦の戦禍を聞く
(戦跡フィールドワーク)