全国大学生協連の研究会報告

大学と生協の連携で
「学生の元気」「大学の魅力」をつくる

新入生をあたたかく迎える活動 北星学園生協

北星学園生協(以下 生協)では、新入生が北星学園の生活への大きな希望とさまざまな不安に包まれているのではないか、またご父母の皆様にもキャンパスにお越しいただく機会が少ないのではないかと思い、新入生と保護者をあたたかく迎える二つの活動を行っております。

POINT

  • 新入生だけでなく保護者も不安を抱えている
  • 在学生も新入生の不安解消のために積極的に取り組む
  • 大学と生協とが同じ考え、課題を持っている「大学の魅力」

新入生父母の集い

二つの活動の一つは、「新入生父母の集い(保護者説明会)」です。新入生だけではなく保護者もたくさんの不安を抱えているのではないかと思い、5年前より父母の集いを開催しております。

開催場所は、大学のご協力を得て講義室をお借りし、2月と3月に各1回ずつ開催しております。2月開催の第1回目は、主に推薦合格者を対象とし、3月開催の第2回目は一般合格者を対象としております。基本的に内容の変更はありませんが、生協の説明時には自宅外生・自宅生の参加状況に応じて若干異なった説明をしております。

第1回目は自宅外生の保護者の参加が多く、アパート・下宿など親元から離れて生活をする方が多いことから、生協加入も含め、学生総合共済の火災共済を中心とした内容の話をしています。未加入者の方は説明会後に生協カウンターへご案内しており、その場で加入される方もいらっしゃいます。

2013 父母の集い
2013 父母の集い

また、大学からの説明として、大学事務局次長の小笠原様より奨学金・留学・編入等について話していただきました。北星学園は文学部英文学科があり、大学として協定を結んでいる海外の大学が多々あり、毎年多くの学生が留学をしております。そこで「留学に伴う費用はどれくらいかかるのか?」「単位は取得できるのか」などの質問に応対していただきました。

北星学園は短期大学部もあるので、「短大から大学に編入するにはどんな手続きが必要なのか」「成績はどれくらい必要なのか」など、親としてとても気になるようで、説明会の半分が大学との質疑応答となりました。

生協の説明としては、専務理事が生協加入・学生総合共済・生協の利用方法に加え、北星学園はIC付きの学生証一体型組合員証であることから生協の利用方法およびメリットについて、購買店長からは教科書・生協推奨パソコンについてと、それぞれ役割分担をして、2時間ほどの説明会となりました。説明会の最後には、学生委員が学内を案内し、最後に生協施設を見学して終了です。

オールアラウンド北星

二つ目の活動は、新入生歓迎企画「オールアラウンド北星」(通称オルアラ)です。大学入学前に少しでも不安を解消し、さらに友達をつくってもらえたらという想いのもと、学生委員会が中心となり、在学生も集い、オリターとして2月に1回、3月に2回の合計3回開催しました。

オリターも自分たちが大学生活に不安を抱えていた時、オルアラに参加して友達ができたから、自分たちが迎えられたのと同じように新入生をあたたかく迎えたい、迎えることができたらと、毎年積極的に参加してくれます。

オルアラの内容としては、学生同士の〝たすけあい〟である学生総合共済の火災共済を、笑いあり・涙ありの寸劇を交えて新入生にアピールします。また、同じ学部同士、新入生同士が友達になれるようにグループ単位でのゲームを行いました。オリターが各グループに入り、学部の特徴・授業の取り方・時間割・履修登録の仕方を事細かくアドバイスします。中にはサークルの紹介をしているオリターもいて、どのグループの新入生も楽しく参加していました。

大学と生協との共通点

北星学園大学は、生協を大学の福利厚生面だけではなく学内団体としても認識してくださっています。今春、生協主催で開催した「父母の集い」・「オルアラ」、そのほかにも新入生に限らず、学生のためになる活動を日常的に行っている生協に、会場の借用などをはじめとして全面的に協力を頂いております。

また、歴代の北星学園大学学長・事務局長様をはじめ教職員の方々と歴代の生協理事長・専務理事とも親交があり、大学と生協の関係は良好です。

以上のように学生のために生協が常日頃活動を行っていることが高く評価され、大学主催のオープンキャンパス等では、毎回生協学生委員会に協力要請がきます。大学と生協が同じ考えを持ち、学生が大学生活を送るにあたり、どのようなことをしたら大学生活が楽しくなり大学キャンパスが良くなるかが双方の共通の課題となっていることなどが、大学との関係を良くしていると思われます。

最後に新入生をあたたかく迎える活動に参加した保護者・新入生からアンケートを回収し結果をまとめましたので、ほんの一部ですがご紹介させていただきます。

「今回の説明会に参加し大学のこと、生協のことがいろいろわかり、親元を離れて一人暮らしさせても安心できると思いました」(保護者)  「オルアラが楽しかったし、友達もできた。とても楽しかったので時間がもっとあればよかった」(新入生)  このようなアンケート結果に、学生委員会・生協職員共々喜んでおります。

(専務理事 山田盛彦)

『Campus Life vol.36』(2013年9月号)より転載

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