環境

人と地球にやさしい 持続可能な社会の実現をめざして
~きづく・つたえる・ひろげる~

6月27日~28日、全国大学生協連とNPO法人樹恩ネットワークが主催する 「全国環境セミナー2015」が、大阪大学豊中キャンパスにて開催されました。

2015年度の「全国環境セミナー」は、「きづく・つたえる・ひろげる」をテーマに、「環境との関わりに気付く」「環境についての想いや活動意義を自分の言葉で伝えられるようになる」「これからの取り組みを仲間と共に広げる」ことを獲得目標として、開催されました。 開催校の大阪大学からは、副学長の馬場章夫先生よりごあいさつをいただきました。参加者数は約130人、環境に関連するさまざまな学内団体も参加し、盛況を博しました。

当生協の学生委員会・職員も、参加者および現地実行委員会の両面から関わり、さまざまな学びを得ることができました。現地実行委員として、また報告者として参加した大阪大学生協学生委員会で中心となったメンバーによる参加報告書をご紹介し、全国環境セミナーの報告とします。

 


大阪大学 馬場章夫副学長

情報発信・吸収を 活動につなげる

初日夜の懇親会

基礎工学部情報科学科3年生 嶋田 彩人  

私は今回の環境セミナーで3回目の参加をさせていただきました。今回のセミナーでは活動発信・吸収の二つの面から関わらせていただきました。その中で、「発信・吸収した先に何があるのか」「受け取る側の目線」ということを考える大切さ・難しさをあたらめて認識しました。一方的に発信すること・受動的に吸収することでその場にいる意味はあるかもしれませんが、そこから先の活動につなげることはやはり難しいと思います。そうならないために、しっかりと先のことを念頭に置かなければなりません。当然のようなことではあるかもしれませんが、セミナーを作る立場・実行委員会として関わることでその難しさを考えさせられる機会となりました。

また、参加者としても関わっていく中で、これまでのセミナー同様、それぞれの大学には、それぞれの大学の環境・背景・特徴があり、学生委員会もそれらを活かすことができるような活動をしていることを話し合うことで実感させられました。環境活動、学生委員会活動に限らず多くの場で、「学生らしさ」に加えて、「自分たちらしさ」というものを最大限発揮できるような場づくりをこれからもしていけたらと考えています。

参加者視点の 環境活動を

2日目のグループワーク

基礎工学部情報科学科3年生 松尾 裕幸  

引退が迫った3年生という立場でのセミナーへの参加ということで、今までの2年間の経験や考えをできるだけ発信することを目標に参加しましたが、今回のセミナーは、3年生になっても非常に実りの多いものになりました。

全国から集まったさまざまな人たちの、多種多様な意見や考え方に触れることができました。それはそれで非常にためになったのですが、一番感銘を受けたのは、意外にも同じ大阪大学で活動している、環境サークルGECSの代表と話をしたときでした。環境活動では、「いかに参加者に環境的視点を持ってもらうか」がしばしば論点となります。しかし、GECSのSHERRY班では、参加者に環境的視点を持ってもらうのではなく、「いかに参加者に楽しんでもらうか」を考え、「参加者が気付かないうちに、繰り返し環境活動に参加してもらう」を理念としていると知りました。参加者に環境的な視点を考えてもらう必要は必ずしもない、という考え方は、今まで考えたことがなく、非常に驚きました。

今回のセミナー全体を通じて感じたのは、環境活動に対する考え方が、少々凝り固まってきているということです。私たちの想いや考えももちろん大切ですが、セミナー中にいろいろな考え方に触れることで、環境活動に参加する方々からの視点なども非常に大切だということにあらためて気付かされました。学生委員会はもう引退ですが、今後の糧にもなる、良いセミナーとなりました。ありがとうございました。

 

 


頑張った学生委員会の報告にもありますように、今回の「全国環境セミナー」は生協学生委員会だけではなく、環境サークルGECSが充分に役割を発揮していました。

環境サークルGECSとは、大阪大学で環境問題に取り組んでいる団体です。生協とは学生理事や総代としての関わりも強く、今回の全国環境セミナーの成功は、まさにGECSと学生委員会の協同の力によるものでした。大阪大学生協では今回のセミナーをお引き受けすることで学生諸団体との関係を深めることができました。そして何よりも、学生の「自立と成長」に結びつけたセミナーを無事開催できたことは、関係者各位の努力によるものです。開催生協の責任者として感謝申し上げます。

(大阪大学生協専務理事 岡田憲明)

『Campus Life vol.44』より転載