写真1:受験生&新入生Web サイト2011
「受験期から役立つ阪大受験・入学のための情報サイト」を目指し、大阪大学生協のサービス以外にも、さまざまなコンテンツを職員・学生委員で協力し、多数掲載しました
(コンテンツは70 以上、総ページ数は200 ページ以上)
大阪大学(以下 阪大)は一学年約3400人の総合大学で、豊中、吹田、箕面の3キャンパスから成ります。合格発表はウェブ、入学手続きは郵送で行うことから、受験後〜入学前に新入生が大学を訪れる必然がない中で、大阪大学生協の存在とサポートを「受験生(新入生)とその保護者」(以下「利用者」)に広く知ってもらうことが毎年の新入学事業での重要課題と言えます。
大阪大学生協では例年6月〜8月頃に「新学期プロジェクト」という部門横断型のプロジェクト会議(職員10〜15人+学生委員1〜3人)を編成し、プロジェクト内に各担当者の担当分野にとらわれない課題別タスクチーム(2011年度は8チーム)を設け、タスク間で情報交換や一部課題で共同する等、包括的な受験・新入学サポートを行っています。
験・新入学サポートを行っています。本稿では、新入学事業の重要課題であり、また、すべての課題別タスクにも密接に関わる「広報」(=情報配信)について、簡単に報告します。
大阪大学生協が利用者にとって身近で頼りになる存在であるため、受験生・新入生用ウェブサイト(写真1)は、利用者アンケートやヒヤリングで得た意見を参考に毎年見直しを行っています。2011年度は、生協の新入生向け全サービスはもちろん、「阪大受験に役立つコンテンツ」として「保護者向けページ」「昨年の保護者からのアドバイス」「昨年新入生の統計情報」「阪大受験FAQ」「阪大受験豆知識」「阪大受験BBS」「大学情報(入寮・奨学金・授業料免除・入学金免除)」「先輩達の声」「クラブサークル情報」「アルバイト情報」「キャンパス周辺情報」など、生協の事業範囲を超えて、利用者に役立つと思える情報を多数掲載しました。結果、受験期のアクセス数は大きく伸張しています。
写真2:『保護者の方へのお知らせ』
保護者向けの案内として10 月27 日~ 4 月1 日の期間中5 号を発行
手に入れられなかった方のため、Web サイトでも閲覧できるようにしました
特に初めて大学受験に臨むご家族では、保護者の方も受験・入学に関する情報を強く欲しているとのアンケート結果から、2011年度は保護者の方への情報提供強化も課題の一つとしました。前述の「ウェブサイト内の保護者向けページ」のほか、次の3点を発行しました。
その他、「受験当日の保護者説明会」(写真4)や「保護者向けメルマガ(後述)」等、ペーパー、ウェブ、メルマガ、対面といったさまざまな媒体を使い、また相互に活用し、効果的・効率的な保護者への情報提供に取り組みました。
写真3:保護者向けの案内冊子
試験終了後に読んでもらうよう配付した『阪大入学準備の虎の巻(保護者用)』と合格発表後に配付した『保護者の方へ』
受験生とその保護者を応援し、阪大受験〜入学準備に役立つ情報提供として、10月〜4月末の期間に、「阪大受験・入学応援メールマガジン」(受験期〝阪大受験エール〞、合格発表後 〝阪大入学エール〞)を配信しました(10月〜4月メルマガ配信数は本人宛 110通、保護者宛129通)。
登録区分「本人」「保護者」によって一部配信内容を変え、必要な時期に必要な情報を配信することを第一とし、そういう意味から〝受験エール〞では、本人向け・保護者向けともに、P Cや電子辞書等、生協加入も含め、合格後のことになる「生協コマーシャル」は極力配信せず、「現役阪大生からの応援メッセージ・受験生時代の生活・勉強方法・モチベーション維持」「受験豆知識」「前日・当日の心得」「緊張ほぐす方法」「保護者の心得」「昨年保護者からのアドバイス」「大学情報」等、阪大受験に役立つ情報を主として配信しています。このこともあって、例年、〝受験エール〞最終回配信後(合格発表日の前後)、合格者はもちろん、不合格者、受験辞退者、そしてそれぞれの保護者の方からも多数の御礼メールを頂いています。
合格発表後のメルマガでは生協の商品やサービス紹介の内容も配信しますが、できるだけ〝コトの提案〞を意識しています。例えば、PC案内のメルマガでは、「大学生活におけるPCの必要性」に重きを置き、「…というわけで、大学の勉学研究でPCは必須とも言えます…ただし、生協が言っているからといって、生協でPCを買った方が良いってことでもないですよ。商品とサービスについて、生協と街の電気屋さんのメリットやデメリットをちゃんと比較し、自分で納得いくPCを探してくださいね☆」と表現するなど、生協コマーシャルだけにならないよう注意しています。
早期からの、生協の事業枠を超えた受験に役立つ幅広い情報提供は、たくさんの生協ファンをつくることに、きっとつながると思います。結果、ここ数年新入学事業は毎年伸張しています。今後も利用者のニーズに合わせた情報提供を模索・推進していこうと思います。
(役員室 十川仁宣)
写真4:受験当日の保護者説明会
当日の一コマ。メルマガと連動した携帯電話Web で予約できるシステムを活用した結果、前期試験日開催分は告知後、あっという間に定員・締切になりました
『Campus Life vol.28』(2011年9月号)より転載