環境・防災

「大学生協の環境活動への新型コロナ禍の影響の実態調査」を行いました

全国大学生協連 教職員委員会「環境・防災」プロジェクト座長
横畑泰志(富山大学)

2019年以来の新型コロナウイルス感染症の流行は、大学生協の活動にも大きく影響しました。これからもこうした感染症のみならず、大規模な災害や国際紛争など、社会全体に大きな影響を及ぼす様々な出来事が生じることでしょう。今後もいっそう不安定化していく社会の中で、私たちがそれに耐え得るしっかりした活動を形作っていくにはどうすればいいのでしょうか。

教職員委員会の「環境・防災」プロジェクトでは、今年(2023年)の9~10月に全会員生協を対象に、表記のアンケート調査を行いました。その目的は、大学生協による各種の環境活動へのコロナ禍の影響の実態を把握し、今後も持続的な活動を行うにはどうすべきかを明らかにすることです。

7つの設問からなる調査の結果、61生協(全会員の28.4%)から回答があり、そのうち36.1%がコロナ禍によってかなり、または大きな影響があったと答え、学生委員の総数も平均16.9名から9.2名に減少し、環境活動に関わる学生委員の数も平均6.2名から0.7名に減少していました。しかし、それらは現在ではそれぞれ20.6名、7.5名に回復しています。様々な活動のうちでも「海岸・市街地などの美化活動」と「外部団体の活動への参加」はいずれも75%が中止、縮小などの影響があったと回答しましたが、「ホームページなどによる外部への情報発信」は11.1%のみに留まっていました。「今後同様の大規模な感染症の流行があった場合、学生委員会の環境活動においてどのような推移が予想されますか」という質問には72.1%から「この3年間の経験を十分に、またはある程度活かして適切に対処できる」と回答がありました。

詳細な分析はこれからですが、2024年8月に開催される全国教職員セミナーなどで、結果をお知らせしていきたいと思います。

2023年12月6日公開