聞いてみた!災害の備え

今回この本を作るにあたり、現在吉本新喜劇で活躍している福本愛菜さんに
「災害への備え」「防災に対してどんなことを思っているか」をインタビューしました!

interviewee

福本 愛菜(ふくもと あいな)さん
所属:吉本新喜劇(元NMB48)

interviewer

須田 浩之(すだ ひろゆき)
所属:全国大学生活協同組合連合会
平和と社会的課題委員

東北に行った経験から

福本さん
今年の夏、東北に行く機会があったのですが、その際に凄い衝撃を受けました。自分が思った以上に復興が進んでいなかったんです。実際みんな自分に被害に遭ったことがないと、余裕に思っちゃうというか、絶対そんな大げさなことならへんでしょ、と思うんです。でも、そういう人が実際に被害に遭うのは事実なわけで。何事も早い段階から逃げたりすることとか、災害が生じる前に対策しておくことが絶対大事だと思います。
私は東北に行ってから、家で防災のセットを置くようにしました。仮設住宅に住んではる人と実際にお話をさせてもらって、「(津波を)本当になめてたわ」とおっしゃっていたので、きっと被害は多かったやろうなと感じています。
「東日本大震災が起こったから、しばらくは大きな地震は無いだろう、大丈夫だろう」という安心感をどこかで勝手に意識して持っている人も多いと思います。そんな意識を無くして欲しいと思います。大丈夫なことなんて絶対ないから。小さい災害や、小さいなにかがあった時にすぐに動けるようにしてほしいなと思っています。

須田
僕は福島出身なのですが、当時震度6強で、信じられないくらい揺れて家がぐちゃぐちゃになりました。そんな地震来るわけないだろうとなんとなく思っていたので、かなりショックを受けました。

福本さん
それまでそんな経験をしていないのなら、実際に大規模な地震が起こったときにどうしたらいいか分からないですよね。地震に遭ったらドアを開けておくとか、水を貯めておくとか「こう対策しておいた方が良さそう」ということを普段はなんとなく分かっていると思うのですが、パニックになったらそれが出来ない。実際に現地に行ってそれを凄く実感したので、それを大学生にちゃんと知っていてほしいです。小学生の頃とかに防災訓練とかやっていたと思うのですが、なんも意識していないままでやっていたと思います。自分がまさかそんな被害に遭うことはないと思って訓練を受けていると思いますが、災害が起こったときのことを想定して、もう一回考え直してほしいなと思います。

どんな災害でもまずは自分に置き換えてほしい

須田
先週と今週は台風が来ていましたが、それは大丈夫でしたか。

福本さん
地元が奈良なのですが、電車も止まりました。それと、私の地域は大丈夫だったのですが、避難勧告が出ているところもありました。
大和川がすごい氾濫していて、普段見る光景ではなく実際にそれを見て怖いなと思いました。もしも自分の身近なところまで氾濫してきていたらどうしていたやろう、というのは考えました。実際に自分に被害が無くても、1回はそれを頭で整理した方がいいかもしれない。
急に来た時に多分パニックになると思うので。

須田
災害を自分ごととして一度捉えてみる、ということですか。

福本さん
そう。たとえ自分の住んでいる地域から遠く離れたところの災害でも、ニュースを見て「自分の身の回りでその災害が生じたときに、どう対処できるか」ということを一度考えてみてほしいなと思います。