キングコング 西野亮廣氏と学生との読書推進座談会

世の中のシステム(流れ)にもの申す(笑)!!

中村:作り手としての考え方や姿勢というのは、やはり舞台や漫才でも同様でしょうか。

西野:そうですね。いいもんを絶対つくって届けるのと、世の中のシステムを全部1回疑うというのと・・・。本が売れない時代って本当かとか、ものが売れないって本当かとか、すごい考えるんです。

中村・千葉・吉岡:へえ~。

中村:1度物事を疑うという姿勢は、西野さんの小学校・中学校・高校時代から自分の中に根付いていたものなのですか。

西野:ライブするときにチケット屋さんにチケット販売を委託しているのですけれども、そのチケット屋さんはすごく便利なんです。すごく僕らは助けられているのですが、弱点を一つ言うとしたら、ザッピングがないなと思います。ザッピングってどういうことかといったら、テレビで3チャンネル、4チャンネル、5チャンネル、6チャンネルとこうこう回すじゃないですか。で、「あ、これ面白そう」で止まったりするじゃないですか。ああいうものがチケット屋さんにはない。

例えば、EXILEのチケット買いたい人はEXILEのページにダイレクトに飛ぶし、僕のライブのチケット買いたい人は、僕のライブのチケットを販売のページにダイレクトに。つまり、EXILEのチケットを買いたい人が、僕のライブのところを通ることはないですね。・・・となったときに、チケットを買う段階でファンが増えることはない。これ、ほんまかと思って、ちょっとね、手売りしてみたんですよ。今年の夏に、日比谷公会堂で2千人集めて独演会したときにチケット2千名手売りしてみたんですよ。 手売りしてみたら、買いにきてくれた人としゃべるじゃないですか。じゃあ、「もう1枚頂けますか」と言うんです。「友達つれて来るんで」と。来た友達というのは、別に僕のファンでも何でもないんです。そんなことがあって、手売りすごくいいなと思ったんですよ(笑)! そうやって売る段階でファンが広がっていくっていうのはすごいいいなと思って。僕、手売りって一生しようと思うんです。もう、おじさんからおばさんから少年からお嬢ちゃんからいろんな人としゃべるから、いろんな声聞くじゃないですか。そうしたときに、誰々さんのファンさん、「DVDが欲しいんですけれども、出してくれない、なんか出せないみたいなんですよ」とか、いろんな声聞いて、で、その帰りにあいつのDVD出せないのかなあ、とか考えたり。人としゃべった分だけ疑問が出てきて、それが行動の原点になりますね!

吉祥寺のハーモニカ横丁に一人で行って、オッサンの横とかに座って、サラリーマンの話とかずっと聞くんですよ。「どういうことになっているんですか。」「会社の事情ってちょっと教えてもらっていいですか」とか・・・。いろいろ教えてもらって、メモとって、ずっと考えます。 とにかくしゃべると、とんでもない球が飛んでくるときがあるじゃないですか。それは、本屋さんとかにちょっと似ていると思うのですが。本屋さんで本を選ぶんやったら、この本も面白そうやなんて、とんでもない球が飛んでくるじゃないですか、探してた本じゃない。そういう発見が人としゃべるとあるから、なるべく同じ人とじゃない、いろんな人としゃべるようにしていますね。

中村:それこそ、年齢とか関係なく、ですね。

西野:全然関係ないです。この夏は中学生と1週間ぐらいずっと一緒にいたんですけど、スタッフの甥っ子が名古屋から来ていて、中学生とがっつりしゃべる機会がないから、ずっとそいつと遊んでたんですよ。 そしたらその中学生の生活パターンを垣間見れて。我々が家に帰ったら、まず何となくテレビつけるじゃないですか。もうね、マジでテレビ観ないんですよ。YouTubeなんですよ。携帯とテレビをつないで、テレビでYouTube観てるんですよ。おもしろいのを探して、それで見つけたら友達に電話して、「これ面白いで」とか言う。そういうことになっている。 で、ものを買うときも、まずYouTubeのレビュー動画を観るんですって。全然知らんおっさんがやってるレビュー動画とか観るんですって。「なんでなの?」と聞いたら、「おっさんは、まずかったらまずいって言うし、美味しかったら美味しいって言うし、コメントもこねくり回さないから」!って言う。すごいリアルなんです。なんで素人がやってるレビュー動画ってあんなに再生回数がはねてるのかわかりました。「うわあ、そっかあ、もうそういう時代かあ」ということで、発見だらけですよね、だから本気でしゃべります、人と(笑)!

2014年10月21日(水)よしもと 東京本部にて

「マッコリ兄弟と感動の巨大キャンパス」

今回の作品の舞台はこれまで秘密のベールに包まれてた双子の天才画家・マッコリ兄弟のアトリエです。ここには時価数億円はくだらないと言われているマッコリ兄弟の作品がズラリ。 その中に「世界を変える」ほどの作品があるとかないとか。 とうぜん、TVクルーが取材に来ないハズがありませんし、怪盗団が盗みに入らないハズがありません。 物語はアトリエで働く助手とTVクルーと怪盗団の不毛な三つ巴戦へ。 はたして、世界を変える作品を隠し持つマッコリ兄弟の企みとは? 衝撃の結末は、是非、劇場でご確認ください。お待ちしております。

脚本:西野亮廣  演出:山口トンボ  出演:豊永利行、森公平(新選組リアン)、小池唯、岩崎孝次(NAKED BOYZ)、坂田聡、原金太郎、平田敦子、西野亮廣(キングコング)
公演日程:11/21(金)19:30開演 11/22(土)17:00開演 11/23(日)14:00・17:00開演 11/24(月)14:00・17:00開演 11/25(火)19:00開演 11/26(水)19:00開演 11/27(木)19:00開演 11/28(金)19:00開演 11/29(土)14:00・17:00開演

【チケットの購入方法】

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