ニュース

2014年10月09日(木) | 新着情報

読書マラソンWEB版
伊藤計劃著『虐殺器官』早川書房

 言葉が溢れる時代になった。TwitterやFacebook等のSNSによって、人は自分の感情や思考を言葉にして容易に発信できるようなった。また、その言葉を、何処にでも、誰にでも発信して共有できるようになった。

 本書の中で、「言葉」はキーワードの1つであるように思える。物語の中で「言葉」がキーワードの1つであるとともに、筆者の物語を綴った言葉もまた、作品の魅力であると感じた。

 読了して最初に思い浮かんだことは、自分の感情や欲求を、感じたそのままに言葉にできているのだろうか、という疑問だった。感情や欲求を表現する言葉が多くなっていくことと同時に、表現したいことが十分に表現できなくなっているのかもしれない。

 

>>続きを読む

戻る