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2015年03月30日(月) | 新着情報|震災復興支援

大学生協の震災復興支援
東北復興・再生通信vol.4 『被災者が伝えたいもの』

岩手県大槌町は津波の被害が大きかったところで、町長以下役場職員の3分の1が犠牲になりました。去年学生と一緒に行ってきましたが、いま、町では住民団体が「被災地ツーリズム」に取り組んでいます。お客さんには企業が多いと聞いて少し驚きました。被害の様子を現地でガイドしたあと、若い社員に「あなただったらイザというときどう判断する?」とか「あなたが町長だったらどうやって復興させる?」とかテーマを立ててワークショップをやるのだそうです。いわゆるケース・メソッドを用いた企業研修です。臨場感がともなう、非常に有効な方法だと思います。

町の青年で、津波で婚約者をなくした人がガイドをしており、破壊された役場建物の前で心情を語ってくれました。婚約者は役場職員だったのですが、お年寄りを避難させようとして自分も津波に呑まれてしまいました。彼は婚約者の死を知って「ほんとに後悔した」そうです。生きているうちに「あれをしてあげたかった」「こうしておけばよかった」といった思いが次々に湧いてきて、たまらなくなったと語りました。

津波に限らず、近しい人がふいに亡くなることはしばしばあります。「だから後悔しないように、大事な人には普段から優しくしてあげてください」と、彼は私たちに言うのでした。聞きながら目頭が熱くなりました。



 

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