たすけあい情報室 (大学関係者向け健康・安全情報)

学生・院生の生活実態が 〝見える化〟されました!

『【年次報告】大学生協の保障制度からみた 大学生の病気・ケガ・事故』を発行!


『【年次報告】大学生協の保障制度 からみた大学生の病気・ケガ・事故』

この度、大学生協共済連・大学生協保険サービスでは、『【年次報告】大学生協の保障制度からみた大学生の病気・ケガ・事故』を発行しました。この報告書は、「大学生協の保障制度」の共済金および保険金支払い実績データを分析してまとめた報告書です(写真)。 

同報告書は、大学生協共済連のホームページでもご覧になれます。
(「大学生協の保障制度からみた大学生の病気・ケガ・事故」のキーワードで検索)

http://kyosai.univcoop.or.jp/news_2/news_detail_207.html

大学関係の皆様には、ぜひともご注目いただきたいデータ集です。以下、詳しくご覧いただきたい箇所をご案内します。

大学生協の保障制度の 年間支払実績

(【年次報告】14ページ) 

大学生協の保障制度は、全国64万人の加入者のおかげで2012年度は4万3485件、約39億9000万円の共済金・保険金を困っている仲間におくることができました。大学生協共済連では、「実際の支払い実績」=「その制度が学生のためにどれだけ役立っているか」が制度の有効性の一つの指標となると考えております。そのような視点で、まずは支払実績の事実をご確認いただけましたら幸いです。

大学生協共済連では、大学関係の皆様とも連携させていただき、学生の万一の事故や病気の際にも「ひとりの学生も無保障にしない環境づくり」を目指しています。

 

学生の「こころの病」の 傾向

(【年次報告】4・6・ 12 ~ 13 ページ)

 「学生本人の病気(精神疾患)の傾向(4ページ)」、「学生本人の死亡の傾向(6ページ)」、「学生生活無料健康相談テレホンの利用状況(12~13ページ)」を合わせてご覧ください。 

「学生本人の病気(精神疾患)の傾向」からは、「精神疾患による平均入院日数は『約50日(50・6日)』で他の病気の5倍以上(9・8日)と非常に長くなっている。精神疾患は就職活動との関係からか大学院生を含む4年生以上が多くなっている。精神疾患による入院は女性が多い」等の実態を読み取ることができます。 

「学生本人の死亡の傾向」からは、「学生本人の死亡のうち、実に死亡する学生の〝5人に3人強(62・4%)〟が自ら命を絶って(自殺して)いる。性別では男性、学年別では4年生・院生は発生率が極めて高い」等の実態を知ることができます。その背景には、就職活動による焦燥感や自己否定などがあることが考えられます。 

「学生生活無料健康相談テレホンの利用状況」からは、学生総合共済に加入している学生やその家族から「こころの相談」が数多く寄せられている現実を垣間見ることができます。相談内容は、不安、抑うつなどの精神症状や、不眠、疲労・けん怠・脱力感などの身体症状を訴える傾向が強く、日常生活に影響を与えているケースが多くみられています。また、自分のモノサシではなく、回りからどのように見られているかを気にするあまり、周囲とのコミュニケーションが取れず思い悩む傾向があるとの分析がされています。学年別では、1年生は新しい環境への不適応、4年生は就職活動の焦燥感や自己否定、不眠などの身体症状、大学院生は研究室内での人間関係についての相談が多いようです。

 

学生の「自転車による 賠償事故」の傾向

(【年次報告】9ページ)

「学生の自転車による賠償事故の傾向」からは、「数多くの事故が発生しており、1年生での事故発生が圧倒的に多くなっている。平均支払保険金は、対人賠償32・8万円、対物賠償12・8万円であり、学生にとっては経済的にも負担が大きい金額といえる」などの現実を確認することができます。また、「示談交渉サービス利用状況」も合わせてご覧いただくことができます。大学生協がおすすめしている学生賠償責任保険では、「示談交渉サービス」を付帯した設計となっており、多くの方が利用されています。その背景には、賠償事故を起こしてしまった学生の精神的な負担を少しでも軽減し、勉学・研究への影響を極力少なくしたいという想いがあります。指導教員、学生支援ご担当の職員の皆様のご負担も軽減されるものと考えています。 

自転車事故による賠償問題は、今や大きく社会問題化しています。大学関係の皆様にとりましても学内や大学近郊での自転車事故は大きな関心ごとであると思います。「学生の自転車による賠償事故の実態」や「大学生協がおすすめしている学生賠償責任保険」の有効性や大学生協が実践している事故防止提案活動(「自転車事故防止パンフレット」(写真)など)についても、この機会にご注目いただけましたら幸いです。

(大学生協共済連 藤本 昌)

「CampusLife38」より転載


『自転車事故防止パンフレット』


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