大学生協の保障制度

「声と参加」ですべての新入生をたすけあいの輪に迎える!
〜2016年度活動方針の実践に向けて〜

第6回通常総会での決議事項

大学生協共済連は、2015年12月19日(土)〜20日(日)に、名古屋国際会議場(愛知県名古屋市)で第6回通常総会を開催しました。総会には代議員362人(総数363人)が出席(書面・委任出席を含む)し、2015年度活動のまとめ、事業報告、2016年度活動方針・予算、大学生協共済事業第7次中期計画等の9議案すべてが賛成多数で可決され終了しました。そして、現在、私たちは、最高議決機関である通常総会で決議された事項を実践しています。

2016年度全国で目指していく共済事業

私たちが通常総会の決議を受けて、現在、実践している「2016年度に全国で目指していくこと(第1号議案第3章第1節 2016年度の共済事業の基調)」を中心にご紹介したいと思います。2016年度は、2018年度までの共済事業第7次中期計画(以下、第7次中計)の初年度にあたります。第7次中計では、組合員・会員生協の「声と参加」を軸に、キャンパスにたすけあいを広げる共済事業を目指すことを掲げています。それでは、具体的に第7次中計の内容をご紹介します。

共済事業第7次中期計画
基本方針
(1)共済事業を、組合員のより多くの「声と参加」をもとに強めていくことを通じて、たすけあいをキャンパスに広げます。
(2)組合員、大学・保護者・社会へ貢献し、大学生協全体の成長にもつながる共済事業をすすめます。
推進課題
1 多くの加入者を迎え、「入っていてよかった」と思える組合員のための共済事業をすすめます。
2 予防活動を組合員・大学とともにすすめ、キャンパス・社会にたすけあいを広げます。
3 会員生協の共済事業を支えるために、ブロック・共済連の推進体制を強化します。

次に、三つの具体的な2016年度の方針をご紹介します。

新入生の新規生命共済の「15万人加入の達成」

この数値は、「新入生の過半数であり、かつ、会員生協の目標の合計」です。2015年度は、9年ぶりに14万人台(14万3557人)の加入を達成して、新入生の過半数加入を実現しましたが、会員生協自身の目標を達成したのは209生協のうち67生協でした。2016年度には、会員生協の目標の合計を数値目標(15万8003人)として、「15 万人加入」を実現させて、第7次中計の最終目標である「学部生のいるすべての生協(207生協)で過半数加入」につなげる計画です。

2015年度末現在の総加入者数は、生命共済62万4685件、火災共済33万5523件です。平成27(2015)年度の学校基本調査による大学全体(学部・大学院・専攻科・別科)の学生数(在学者数)は286万人(286万210人)ですので、約5人に1人(21・8%)が大学生協の学生総合共済(生命共済)に加入していることになります。

一方で、2015年度は1年間で4万3036件、33億6237万円のお見舞い金(共済金)の支払実績でした。私たちは、実際の給付データを分析し、『学生の病気・ケガ・事故』等の報告書にまとめています。「大学生協共済 大学の学生支援ご担当の方へ」でWeb検索していただけますと、各報告書の具体的な内容をご覧いただくことができます。その背景には、全国の学生の生活リスクの傾向を把握して、「ひとりの学生も病気やケガに遭遇せずに、卒業まで学業を継続してほしい」という想いがあります。それが、学生が「自分事」として主体的に取り組む「予防活動」にもつながっています。

大学生協の学生総合共済は、1981年の創設以来、これまでの34年間で延べ81万件、684億円のお見舞い金(共済金)を、共済に加入する全国の学生(仲間)におくり続けてきました。私たちは、34年間、共済金の支払データの分析(給付事例の学習)を通じて、予防活動を実践してきました。大学生協共済に携わる現在の学生・職員は、その誇りをもって活動や仕事に取り組んでいます。

キーワードは「組合員(学生)の声と参加」

「組合員(学生)の声と参加」に目を向ける。それは、主に病気やケガ・事故の「予防活動」において、単に企画や情報を提供することに留まることなく、学生(組合員・仲間)どうしが、伝え合い、呼びかけ合いながら病気やケガ・事故を予防していくことを意味しています。そして、私たちと共に歩んでいる全国大学生活協同組合連合会で重点課題に掲げている「知り、知らせ、考え、話し合う」とりくみを一層推進することにもつながっています。

また、私たちは2015年度までは左記の「予防活動」のことを「予防提案活動」としていました。しかし、学生の発案で、2016年度より、「提案」をとって「予防活動」と呼び方を変更しました。それは、一方通行の「提案」を中心としたとりくみに留まるのではなく、学生(組合員・仲間)どうしの双方向の「予防活動」として取り組む、という意思表明でもあります。換言すれば、「他人事」ではなく、「自分事」として取り組む、という決意です。

ここで、「学生の声と参加」を象徴する「全国共済月間 第2回 たすけあい川柳」(応募総数435件)の最優秀賞と優秀賞をご紹介します。いずれも今どきの学生らしい素晴らしい作品です。最優秀賞作品は、大阪電気通信大学の大学facebookでも紹介されました。

〈最優秀賞〉

怪我を負う でも諦めず 夢を追う

(大阪電気通信大学4年 くまにゃん)

〈優秀賞〉

悩みごと 友と話せば 笑いごと

(松山大学1年 グッチ)

「万が一」今日もどこかで 起こってる

(広島大学2年 すわ)

発熱中〜 ライン流せば お粥が届く

(宮崎大学1年 まろん)

悩み事 友に相談 気が晴れる

(宮崎大学1年 のりあつ)

「連帯」活動による学び合い

私たちは「連帯」の仲間どうしがつながり合うこと、学び合い、高め合うことを通して、共済活動をさらにステップアップさせていくことを誓い合いました。例えば、ブロック(地域)を越えた学び合い、共済セミナー(全国・地域版・教職員版)や担当者や研修会等での学び合いです。それは、教訓化された事例や成果をさまざまな形で学び、ステップアップを図ることです。

まとめに代えて

大学生協共済連 第6回通常総会の様子

2015年は、大学生協共済連の創立5周年にあたる年でした。それを記念して『語り継ぐたすけあいの想い』の発行や、「学生の生活リスクに備える」をテーマとした「創立5周年記念 懸賞 小論文・ショートレポート大募集!」を実施しました。原点に立ち返るとともに、未来へ向けての一歩を踏み出した年ともいえます。それを象徴するものが「2016年度の活動テーマ」です。そのご紹介をもって、まとめとさせていただきます。今後とも大学生協の共済活動にご注目くださいますようお願い申し上げます。

〈2016年度の活動テーマ〉
 つながる元気、ときめきキャンパス。
 〜変わる時代の中で、変わらない想いに立ち返る〜

(大学生協共済連 藤本 昌)

大学生協共済連

『Campus Life vol.46』より転載


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