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「CO・OP学生総合共済」に大きな期待!大学生協共済連の理事、執行役員による座談会

座談会に参加した皆さん。後列左から、石田さん、原田さん。前列左から、千葉さん、菅野さん、大本さん。

大学生協共済連で活動している4人の理事、執行役員による座談会を開催。
これまで全国の大学生協で取り組まれてきた、
事故の予防やたすけあいの輪を広げる活動について、
そして「CO・OP学生総合共済」として新たな出発への期待について語っていただきました。

《参加者の皆さん》

  • 全国大学生協連 理事 副学生委員長
    大学生協共済連 理事

    かんみずさん

  • 全国大学生協連 執行役員 全国学生委員
    大学生協共済連 執行役員

    いしりょうさん

  • 全国大学生協連 執行役員 全国学生委員
    大学生協共済連 執行役員

    はらまささん

  • 全国大学生協連 執行役員 全国学生委員
    大学生協共済連 執行役員

    いつきさん

  • 〈司会〉
    大学生協共済連 専務補佐

    おおもとたかさん

4本柱を中心とした学生総合共済の取り組み

「学生総合共済」は、これまで「加入」「給付」「報告」「予防」を『共済活動の4本柱』としてきましたが、コロナ禍で、それぞれの生協でどのように取り組んでいますか?
関西学院大学生協(兵庫県)では、2018年に組合員の給付申請漏れが多いという実態から、給付申請の手順を動画にし、SNSで発信する取り組みを行いました。
白梅学園大学生協(東京都)では、これまで給付事例を「共済ボード」(ポスター)にして学食などに張り、組合員に「報告」していましたが、最近はSNSが中心です。同じ東京にある桜美林大学では、オンライン授業が増えた影響で目の不調や運動不足を訴える組合員が増加し、その対策をオンラインで配信し「予防」につなげています。
宮城大学生協では、オンラインの学習会で『共済活動の4本柱』を進めています。岩手大学生協では、冬の時期、SNSを通じて「水道管が凍らないように、水抜きしよう」と90日連続で粘り強く訴え掛け、修理代で無駄な費用が発生しないよう「予防」を徹底したと聞いています。
東京圏にある大学生協では、これまで対面で行っていた食生活相談の代わりに、ホームページ上にバランスの良い食事のレシピを掲載するなど、コロナ禍でも健康な食生活を送れるような「予防」の取り組みをする例もありました。

学生の声で改定してきた「学生総合共済」

2019年に、「学生総合共済」保障内容を改定しました。それぞれ想いやエピソードを教えてください。
大きな改定の一つが「事故通院の保障」でした。組合員の要望を踏まえて、5日目からの給付が1日目からになりました。学生総合共済は「私たちの共済」とよく言われますが、それは、このように組合員の声を実現できる保障であるためです
一昨年、私は荷物を運んでいた際に階段から転落して、足を捻挫し通院しました。しかし制度改定前で通院3日のため保障対象外でした。説明会では、そんな自分の経験も話し、ケガをしたときの保障が経済的にも精神的にも、いかに助けてくれるかを伝えています。
もう一つの大きな改定が「こころの早期対応保障」ですね。これは、ブラックバイトや就活などで、こころの傷を負った組合員を想定しています。こころの病は重症化し、学業継続にも大きく影響する傾向にあることから、早期の通院を支える保障です。20年度は1,416件の給付がありましたが、その特徴として、新型コロナウイルスの影響による心身のストレスを抱える学生の割合が25%程度になっています。

2020年12月~21年3月に行った「たすけあいアンケート」回答数290件による。

全国約70の大学生協に設置されたデジタルサイネージ「キャンパスTV」でも「学生総合共済」が紹介されています。

昨年9月、私は、急性膵炎すいえんとなり給付申請しました。ステイホームによる不規則な生活や、人と会わない日々、バイトができない経済的な不安など、精神面も含めた複合的な要因からです。体調の異変を感じたら早く医療機関にかかり、病気の早期発見が大事。それでたとえ入院したとしても共済金を受け取れるので、組合員への情報発信の必要性を感じています。

共同引受で実現した「CO・OP学生総合共済」

21年に「CO・OP学生総合共済」として、入院共済の支払限度日数が200日から360日に拡大されるなど保証内容がさらに充実し、コープ共済連との共同引受が始まります。また、「新社会人コース」も新設し、卒業後も共済の保証を受けられます。それぞれの感想や期待を教えてください。
「学生総合共済」のウイークポイントは、卒業してしまえば自動的に保障がなくなってしまうこと。学生が卒業後も継続できて、大学生協が地域生協と共にたすけあいの輪を広げていけるのは夢のような話だと思います。
「新社会人コース」で、社会人としても支え合えるのは素晴らしいこと。コープ共済連が、大学生に向けてライフプランニングの講義を実施していますが、学生のうちに社会に出た後の出費や保障を学ぶことはとても意義があります。生活全般を把握したり、将来設計をきちんと立てたりすることが、本当の独り立ちですから。
この共同引受により、大学生協がない大学の学生でも「CO・OP学生総合共済」に加入できるようになりました。まずは、一人でも多くの学生が、その生活実態に則した保証制度に入れるよう、広報活動に力を入れていきたいです。同時に、地域生協との連携も深め、これまで大学生協が行ってきた健康・安全への取り組みが地域にも広がるといいと思います。
「学生総合共済」は保護者の「もしものことが起こっても、学業を継続してほしい」という想いから生まれた共済です。今年で40年を迎え、これまで引き継いできた想いがあります。それをコープ共済連と共有しながら、より多くの人にたすけあいの輪を広げていくチャンスだと感じています。
生協がない大学でどのように輪を広げていくか、また、地域生協との連携は今後の課題です。ゆくゆくは、年齢や立場を超えた組合員どうしのつながりに発展していくと良いと思っています。本日はありがとうございました。

座談会の様子

出典:日本生協連発行『CO・OP navi』2021年7月号より

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