国際活動

大学学生部・学生課のグローバルサミット

(2012年9月20~21日、アメリカ・ワシントン)

アメリカに本部をおく国際学生関係事務・サービス協会(IASAS)が、第1回グローバルサミットをワシントンで実施し、大学生協連からは国際担当の職員が参加しました。参加者は20カ国から43名(アメリカ、ヨーロッパ(東欧・バルト3国含む)、中東(レバノン)、南アフリカ、アフリカ(タンザニアなど)、中南アメリカ(メキシコ、ペルー)、日本)の参加がありました。

基調講演では、ボストン大学のアルトバッハ教授より、大学の大衆化、国際化、多国籍化の流れと、経済による影響、また大学に対する考え方の変化(知の集結と見るか教育機関とみるか)についてレクチャーがありました。考えられていた経済(世界的な不景気)による影響というのは限定的で、学位をとるまでの時間が変化するということが見られる程度とのことでした。

サミットでは、少人数の利点を生かして多くのグループ討論が行われました。
各国が取り組んでいるまたは考えている学生支援の役割について議論しました。就学支援(就学能力を身につける)、健康管理、住居、国際化への対応、大学の財政、学生部の責任の範囲などについて話されました。興味深かったのは、留学生は学費をフルで支払ってくれるため(日本と異なり、アメリカ・イギリスその他では、もともとの学費が高く、国内や州内の学生に大幅ディスカウントしている国も多い)、留学生がお金をもたらしてくれるありがたい存在であるという議論もありました。

日本も海外に留学する学生の減少、国際競争力の低下などの問題と、ひとつの解決法として秋入学の動きがでていることを紹介しました。

今回は通常ならば挨拶や基調講演などでしか話を聞けない全米学生部協会(NASPA)の元会長や、世界各地から来た参加者と2日間小グループで議論をすることができる大変有意義な会議でした。

IASASは数年来、NASPA総会の際に「インターナショナルシンポジウム」を開催しており、プレゼンテーションをベースにした学びあいの機会を作っています。今回はそれとは異なり、小グループでの議論の機会を多くもつグローバルサミットを初めて開催しました。今後もこの2本柱で続けていく予定とのことです。

マレーシアの報告者に質問するインドの学生
大学生協連が参加したグループの参加者と(アメリカ、イタリア、レバノンなど)

閉会式 各国から今後の活動計画を発表
グループ討論をする各国からの参加者