中川翔子さんインタビュー「大学生はリザード※の時期、人生で一番無敵な時代。好きなことを貪欲に蓄えた力で強くなっている!」

※リザード…ポケモンの進化系の一つ。ヒトカゲ→リザード→リザードンと進化する。

バラエティアイドル、マルチタレントとして活躍する中川翔子さん。19歳から始めたブログで一躍メディアに注目され、「ブログの女王」と呼ばれた中川さんにインタビューし、今の大学生をはじめとする若者世代が社会に関わっていくうえでのメッセージを頂きました。

インタビュイー

中川翔子さん 
プロフィール

聞き手

  • 矢間 裕大
    (全国大学生協連 学生委員長)
  • 田島 慶大
    (全国大学生協連 学生委員)
  • 菅野 瑞貴
    (全国大学生協連 学生委員)

好きなことを存分に発揮する場所を得て、毎日楽しくお仕事をさせていただいています

まず中川さんご自身のご紹介をお願いいたします。

私が何の仕事をしているかというと、難しいですね。一言で言えない。歌を歌うのも好きだし、お芝居も好きだし、バラエティーも好きだし。そしてやっぱりSNSから出てきた人間なので、ブログから始まって今TwitterやYouTubeチャンネルも開きました。YouTubeは好きなことを存分に発揮する場所として新しい趣味になり、いいバランスで毎日楽しくお仕事をさせていただいています。

ただ私は、子どものころから好きなことに向かっているときは楽しいけれど、どうしても大勢の中では上手に自分を保てなくて。学生時代にスクールカーストでうまくやれずに、学校に行くのが辛くなったりした経験があり、18歳くらいまで本当にネガティブな人生でした。
楽しくなりだしたのが19歳から。18歳までに吸収し、ため込んだものを開放できる場所を見つけて、夢に向かって思いっきりぶつかれるようになったのが19、20、21、22歳。ちょうど皆さんの大学生の年代に当たるかな? 振り返っても、その頃がハート的には一番無敵だったなと思います。

義務教育から18歳くらいまでは思春期のいろいろな心の衝動があり、傷つくときはものすごく傷つきます。だけど吸収するパワーもすごいんですよね。そのころまでに得たものは脳みそが忘れないし、そしてずっと好きなままだし。それを爆発させていったのが大学生の年代だったかなって思います。その溜め込んだものをどう発揮するか。それに対しては、怯まずに思いっきり開放しちゃってくださいと言いたいです。

ただ私は大学には行かなかったので、大学にものすごい憧れがあります。もう転生したら絶対大学に行きたいなって思います。食堂とか緑のキャンパスとか、本当に羨ましいですよ、キラキラ眩しくて。だから大人になってから大学を受験しなおす方が多いのは、すごく理解できるし、私もまだわかんないですね(笑)。

18歳まではネガティブな人生だった。19歳で蓄えてきたものを思いっきり開放した

19歳のときに、それまで吸収したものを一気に放出されたと伺いましたが、中川さんご自身はどういう経緯でそれが楽しいと実感されるようになったのでしょうか。

私18歳のときに、もう消えてしまいたいくらいネガティブがピークになっちゃって。高校もちゃんと楽しみきれず、芸能界に入っても全然うまくいかなくて挫折ばっかり。「どうせ自分なんか」って心の口癖になっちゃってたんですけど、卒業文集にも私はほぼ載ってないし、今死んじゃったら生きた証が何も残らない。だから、せめて好きなことを書き残す秘密の場所が欲しいなと思いました。明るい遺書のつもりだったんです(笑)。
SNSやブログって言葉も聞かない頃でしたが、当時のマネージャーさんに写真付きの日記をインターネットでやりたいと話したら、仕事もたいしてしてなかったので、「ああ、いいよ、やれば」って感じでやらせてもらいました。

そこで文章にしてみたら、改めて自分の人生を振り返ることができた。本当に好きなことって変わらないよなって気付いたんです。猫とか絵を描くこととか宇宙とか深海生物とか、そしてメイクもコスプレもアニメも、好きなものたちって子どもの頃からずっと変わらず私の中にあるなって。

でも、当時はそういうのは “変な奴”とか“キモイ”って思われちゃう空気があったから、公表するのにはものすごく悩みました。特にそれまで学校では絶対言えなかったんですよね。高校くらいまでは、みんなと同じじゃないと浮いちゃうので。でも、「どうせ誰も見てないし、どうせ辞めるし、どうせ死ぬんだし、えいっ」って思い切って書いてみたらすごく楽しくなって。それで「好きなことって言ってもいいんじゃないかな」って思えたんです。そうしたら、学校では出会えなかった「私もそれが好きです」「私も同じです」って声が届きだしたのて、私自身ネットに救われたなっていうのはすごく感じます。

それがちょうど18歳から19歳の切り替わりのときだったので、身体的にも精神的にも18歳までが長い思春期だったと思います。そこから「よっしゃー! 好きなことは好きって思いっきり表現するぜー!!」って怖いものがなくなった感じで、すごく楽しくなった。一気に世界が陰から陽、光の中に飛び込んでいくような感じになったんです。

そうして様々なことが楽しくなると、夢として書いたことが現実に叶うようになりました。アニソン歌手になりたいというのは子どもの頃からの憧れでしたが、それがたまたま目に止めてくれた人に届いた。「深海に行きたい」って書いたら、2年後に本当に深海に潜ることができた。今ネットって誹謗中傷とか取り沙汰されがちですが、私はネットって生きる楽しさを見つけられる、好きなように泳ぐことができる場所だなって思いました。

30代になってYouTubeを始めてみたら、ブログを始めたときの眩しい光と全く同じような感覚を得られて、今動画撮ったり、コメントいただけたりとかがすごく楽しくって。大学って男子も女子も、ちょっと大人の落ち着きと若さのエネルギーと両方いいところを併せ持っている時代だから、蓄えてきたもの、他の人に言えなかったこと、そこで見つけたものは、必ず自分の未来を助けてくれる経験値になっていくと思いますね。