<環境> 全国環境セミナー2020 開催報告

セミナーテーマ

【人と地球にやさしい持続可能な社会の実現をめざして】
~仲間を見つけ、実践へ。あなたが広げる環境の輪。~

開催趣旨

近年、地球温暖化が遠因とも思われる豪雨災害によって、日本も甚大な被害を受けています。最近では西日本豪雨などのように多くの人命が失われる激甚災害も記憶に新しいものとなっています。2015年12月にパリで開催されたCOP21(気候変動枠組条約第21回締約国会議)では、温室効果ガス排出削減のための新たな枠組みが策定され、各国での地球温暖化防止に向けた具体的な取り組みがより一層期待されています。

SDGsの目標の中にも組み込まれているように環境に対しての取り組みや環境に配慮した行動は世界共通の認識になっており、社会全体が環境に対しての意識を高める中、様々な企業や団体が環境マネジメントや環境保全活動を実施し、持続可能な開発型社会を実現するべく努力を重ねています。そして大学生協も社会に生きる一つの組織として、持続可能な社会の形成に向けて取り組むことを全国総会でも確認しました。大学生協の組合員の多数である大学生もこれからの未来を歩む主人公としてその道を守っていく努力を忘れてはいけません。大学生協が取り組む環境活動の意義を改めて理解し、私たちが地球に生きる一人の人間としてどのような選択、行動をするべきなのかを議論し考え、そして、その時だけの取り組みになるのではなく、継続した取り組みの推進が必要です。

環境セミナー2020参加後の参加者の姿の想定

環境セミナー2020の参加者が、環境活動を行う意義を多くの人に伝え、環境活動を行う仲間を増やし、環境活動を通してコミュニティ形成をしている。

獲得目標

  • 獲得目標①環境問題の現状を踏まえ、環境活動をなぜ扱うのか理解を深める
  • 獲得目標②自分自身の行動を見直し、身近な環境活動を見る
  • 獲得目標③自分から周りを巻き込んだ環境活動を行えるように準備する

開催概要

開催日時:2020年8月2日(日) 13:00~17:30
開催場所:YouTube配信

環境セミナーの様子

■企画1 環境問題と私

【担当:東海ブロック野中亮佑(静岡大学4年)東京ブロック猪又みなみ(日本女子大学4年)】
企画①前半では、環境問題とは何かを知りました。そして世界全体屋、日本の中でどのような動きがあるのかを学びました。今までなんとなく聞いたことのある問題である「森林問題」・「地球温暖化」・「海洋プラスチック問題」の3点をメインにしました。

企画①公判では、それらの環境問題が、自分たちの生活にどのように結びついているのか学びました。提起の際も「部屋の電気をつけっぱなしで寝てしまう」「居酒屋でたくさん食ロスをしていた」等の大学生活で、「つい、やってしまいがち」な提起者の経験も踏まえた内容となっていました。

参加者の声【Q.企画1を聞いて、なぜ環境活動を行うのか理解できましたか?理由を教えてください。】

  • 地球の環境を左右する影響力を持つからこそ、それらをいい方向に持っていく努力はしなければならないと感じた。(岡山大生協職員)
  • 三つの例を挙げながら、環境問題が他人事ではないとわかった。(茨城大2年)

■企画2 環境活動への想いを馳せる

【担当:関西北陸ブロック松尾洸大(京都工芸繊維大学4年)】
企画②では、私たちの生活を少しでも変えるために何が取り組めるのかを事例などを基に考えました。身近な生活の中で、自分が行っている環境に良くない行動をどのようにしたら環境に良い生活を作ることができるのかを考え、それを個人単位で行うのではなく、みんなを巻き込める取り組みを各大学生協の事例を基に学びました。

事例発表をしてくださったのは、「奈良女子大学生協」「北海道大学生協」「岡山大学生協」の3生協です。いづれも自分たちだけで取り組むのではなく、組合員や他の組織のみんなで行うことを大切にしている取り組みでした。協力してくださった3生協のみなさん本当にありがとうございました。この場を借りて感謝申し上げます。

分科会の感想

岡山大学生協「レジ袋削減に向けた取り組み」

  • 職員などとも連携して環境活動について考えられるのがいいと思った。社会に出ている人と話をすることでより身近に考えることができると思った。(山形大3年)
  • 組合員にアンケートを取って、得た意見を基にして、生協の方針を固めて、アプローチをしていったこと。アンケートが事細かく、組合員の感じてること、現状やニーズをきちんと引き出していて、それを生協と共に盛り込んで、アプローチをかけている点でとても良いやり方だと感じました。また、アンケートの回答数が2週間で940件と、短期間ながら多くの意見を集めている点で、そんなに集めれるのかの秘訣が知りたいと思いました。削減割合もすごかったです。(島根大3年)

奈良女子大学生協「コンタクトレンズの空ケース回収の取り組み」

  • コンタクトレンズの空ケースをリサイクルするという目のつけどころがいいと思った。(西南4年)
  • 企業と協力した環境対策を行っていたこと。私は、生協学生委員会の活動はこれまで、学内かもしくは生協学生委員会の枠組みでしか考えたことがなかった。なので、企業と協力することで、これまで不可能と思っていたこともより実現に近づけられると感じたから。(神戸市外大3年)

北海道大学生協「環境課題推進委員会の取り組み」

  • 多くの人を巻き込んで共感してもらって活動できている点。レジ袋についてかしこく、取り組めているのがよかった。(福市4年)
  • 大学と協力して環境対策を実施している点。活動の輪を広げるためには大学との協力が不可欠だから。(山口大生協職員)

参加者の声【Q.ワークで「これだけは必ずやる」と宣言した行動を教えてください。】

  • 防げる食ロスをなくす。食ロスの現状について知ったから。(岐阜大2年)
  • マイバックを携帯することです。その理由は、少しでもプラスチックの袋の削減に貢献したいと思ったからです。(福岡女子大3年)
  • 数日間の作るものの計画を立ててから買い物に行く。よく賞味期限を切らしてしまうから。(富山大1年)

■企画3 さあWAになって活動

【担当:東京ブロック水田裕大(東京農業大学4年)東北ブロック千葉樹(宮城大学4年)】
企画③では、企画①・②で学んだ環境活動をどのように他の人へ広げるのかを考えました。具体的には、自分だけでは作り上げることができない住みやすい地球を、誰に共感してもらい、どのように動いていくのかを考えました。行動計画・環境宣言を作りそれに沿って組合員のみんなと環境活動を進めていきます!

参加者の声【Q.あなたの環境宣言を教えてください。】

  • 理想を知りながら「現実」とともに自分の行動を選択できる人間を増やしていく。その選択が、これまでより少しでも「環境」を意識したものになるように広げていく!(山形大3年)
  • Myボトルの持ち歩きをする。(名城大1年)
  • 1人でも多くの人に「現状の課題」を伝えて一緒に行動していく橋渡しの役になる(群馬大3年)