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「一期一会」留学は人生の宝物

交換留学:一生の思い出になった

余 珊虹 YU SHANHONG大分大学 
余 珊虹 YU SHANHONG

中国国内の大学の専攻は日本語で、学校には日本人の先生はいますが、日本語で話す機会は少なかったです。毎年日本の大分大学で学ぶ1年間の交換留学プログラムがあります。語学を勉強するからにはできるだけその国で生活し、その国の文化を体験したほうがいいと思って、この交換留学の機会をつかみました。

大学4年生の時、大分大学に交換留学で行きました。日本に来た時、どうしても日本語でうまく話せなかったです。単語の意味とかは分かりますけど、会話に慣れなかったです。しかし、授業や学校の留学生の交流活動などに参加して、日本語で話すことはだんだんうまくなりました。特に、学校の七夕祭りで初めて浴衣を着て、日本人の学生や他の留学生とゲームや花火などをしたのはとても楽しかったです。その後も他の活動で浴衣と着物を着ました。国内にいると、このような機会は少なかっただろうと思います。

一人で関西旅行:日本人の親切さを実感した

日本に来る前に、京都の紅葉に大変興味を持ち、いつか見に行こうと考えていました。2012年の11月、紅葉の最高の時に一人で関西旅行の計画を立てて、神戸、大阪、奈良、京都に行きました。

一人で旅行に行ったのは今回が初めてでした。中国でも旅行に行ったことはあまりなかったです。行く前に自分でネットでホテル、チケットなどを予約して、観光路線などについてもいろいろと調べました。民宿に泊まった時もあり、世界からの観光客に出会って交流しました。清水寺、金閣寺、銀閣寺,東大寺,大阪城、神戸港など、各地は中国とまったく違う雰囲気で、面白かったです。

途中で出会った日本人も親切で、私が道に迷った時も熱心に助けてくれました。最も印象に残ったのは、神戸中華街と奈良公園に、友達から借りたカメラケースを二回忘れたことでした。気付いた後、元の道に沿って探しに行きましたが、意外にもそのカメラケースはもっと目立つところに置かれていました。見つけられるとは思わなかったので、見つけた瞬間は本当に感動しました。


七夕祭

日本で勉強し続け大学院に入ろうと決意した

1年間の交換留学はあっという間に終わりました。その間に日本の伝統的な祭りや行事に参加したり日本各地に旅行に行ったりして日本文化を自分自身で体験しました。

また、日本に対する印象も変わりました。治安が良くて環境もいいです。最初日本に来た時、両親や国内の友達は初めて一人暮らしをする私を心配しました。私も未知の生活環境に不安を持っていましたが、その後の経験から日本の生活に慣れ、日本はやはり住みやすい国だなあと感じ、家族と友人にいろいろと日本のことを紹介し、安心させました。

それに、国内の大学を卒業したので語学だけではもの足りないと思い、大分大学の経済研究科で専門知識を勉強し続けたいと決意しました。家族も私の決意をサポートしてくれました。


見学旅行

大分・ななせの火群まつり

充実している大学院生活

大学院に入る前に半年間研究生として勉強し、大学院入学試験以外に日商簿記3級に合格しました。院生1年の時は一番忙しかったです。ほとんど毎日授業があり、毎週発表があります。また、三つの所で中国語を教えるバイトもしています。教える前の準備も毎回きちんとしています。夜遅くまで図書館で勉強して、日商簿記2級にも合格しました。

学業以外に、大分大学生協留学生委員会に入り、生協の新入生募集、歓迎会などのイベントをしました。留学生のオリエンテーションで、大分大学生協と共済について紹介しました。大分大学の毎年2回のホームステイにも積極的に新規ホストファミリーを募集し、すでに登録済みのホストファミリーへはホームステイ交流会招待状を郵送し、返事が来なかった場合には電話で再度確認を取りました。当日の会場の準備、受付と終了後の片づけも他の生協のメンバーと協力でやりました。

去年の9月には、生協の全国国際交流セミナーに参加しました。テーマの一つである防災に関して、神戸の人と防災未来センターに見学に行きました。特に外国人留学生は防災の意識はあまり強くないため、そのセミナーを通じて、例えば地震の時の避難方法や、火事の対応方法についていろいろと勉強しました。

将来日本で就職したい!

最初は卒業したら帰国したいと思いましたけど、最近は頑張って日本で就職したいと考えています。せっかく日本で何年間か留学してきましたので、日本での就職活動を体験し、経験を積みたいと思います。中国語力、日本語力、英語力以外に、マーケティングに関する知識も全部活用できれば幸いです。

日本語の中で「一期一会」という言葉が好きです。人でも物事でも、一回だけ会ったことが多いです。私の人生には、日本での留学生活経験はかけがえのない貴重な宝物です。私は留学の間にいろいろと出会った人に、助けてくれた人に感謝しています。また、身近な人だけではなく、より多くの人に日本を理解してもらい、日中の文化交流に自分なりの力を貢献したいと思います。


ホームステイ交流会

『Campus Life vol.48』より転載