大学生活の健康と安全コラム公開に寄せて

大阪大学名誉教授 杉田義郎

2020年1月20日に横浜港を出港したクルーズ船ダイヤモンド・プリンセス(DP)号の船内での新型コロナウイルス感染症の集団感染の衝撃的なニュースが流されてから、もうすぐ3年になろうとしています。この間に、新型コロナウイルス感染症は世界的な流行(パンデミック)となり、世界中の人々の暮らしに大きな影響を与えました。

大学生活においても、現在の3回生、2回生の学生諸君は、大学内への立ち入りや対面授業が全面的に禁止されるなどかつてない状況を強いられました。キャンパス内でのクラブやサークル、授業や実習を通じての学生同志の交流、教職員との交流が著しく制限された毎日でした。2022年度に入ってからは、制限が徐々に緩和されたとはいえ、かつての活気ある大学生活にまだまだ戻っているとはいえない状況が続いています。

これから大学生活を迎えようとしている人はもちろんのこと、今、大学生活を送っている人もかつてない状況に遭遇して、戸惑い、不安に思い、悩んでいることがあると思います。

そのような皆さんにあえて言いたいと思います。「戸惑っていいんです。不安に思っていいんです。悩んでいいんです。」「こんなときだからこそ、独りで戸惑い続け、不安に思い続け、悩み続ける必要はないんです。」 人はこれまでも経験したことないような困難な状況に対しては、そのようなときほど、独りではなく、多くの人が力を知恵を出し合って乗り越えてきたという確かな歴史があります。

あなたの周りで安心して話ができる人、健康支援センター窓口、学生相談窓口に相談していいんです。最初に話すときには、「勇気」がいるかもしれません。「勇気」を出すことに辛さを感じるかもしれません。しかし、その「勇気」を出すことによって、さらに「元気がなくなる」ということはまずありません。それどころか、「勇気」を出したことをきっと良かったと思えるでしょう。

この「大学生活の健康と安全コラム」では、筆者が、1996年以来、大学での主に学生諸君の健康を維持・増進について、考え、実践してきたこと、さらに、健康医学・健康科学の進歩を糧にして、皆さんに対して、タイムリーで、役に立つような情報発信を行っていきたいと思っています。どうぞ、ご愛読ください。

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