2024大学生の健康ナビ ~キャンパスライフの健康管理~

2024大学生の健康ナビ ~キャンパスライフの健康管理~
2024大学生の健康ナビ
~キャンパスライフの
健康管理~

大学生活を心身ともに快適に過ごすための一助となるよう、大学生向けの健康啓発本を作成しました。大学生の年代にかかりやすい病気や、大学生に特徴的な心のトラブルなど、幅広い領域の専門家が200頁を超えて分担執筆しています。同様の企画の本は、他に例を見ません。

大学生だけでなく御家族や教職員の方々にも参考になる内容です。学生や教職員へ配布するなど啓発に活用ください。

企画:岐阜県大学保健管理研究会
監修:山本眞由美
発行:岐阜新聞社

山本 眞由美 先生(著者・監修者)より、コメントをいただきました。

山本 眞由美先生
山本 眞由美 先生

我が国は、妊婦検診、乳幼児健康診断、学校健康診断、職場健康診断、住民健康診断と、生まれる前から死ぬまで、毎年、健康診断を受ける機会が提供されています。大学生の皆さんも、特に疑問も持たずに毎年受診している事でしょう。行政や学校、職場が健康診断に係る膨大な費用を負担しているので、無料で受診できることを皆さんは知っているはずです。しかし、この仕組みは、世界ではとても稀で有難いことなのです。なぜ有難いことか考えてみましょう。

まず、進行しないと症状が出ない病気は、健康診断のよって早期発見し早期治療できます。当然治療の負担も軽く、治りやすくなります。健康診断を機に、喫煙や飲酒など健康リスクの高い生活習慣を改善すれば病気の発症予防につながります。これは、生涯の医療費や治療に費やす時間・費用などを最小限にすることです。

皆さんが、毎年、健康診断を受けて、結果を確認し、健康行動を起こすことは、自己健康管理能力の涵養につながります。いわば、自らを律することのできる大人になる練習とも言えます。自己健康管理能力を身に着けた人々が多い組織や国は、健康度の高い集団と言えます。我が国が世界に誇る、最長の平均寿命、最低の乳幼児死亡率が長年維持されている背景には、国民にとって当たり前の定期健康診断の役割があるのです。そして、もし健康診断で何かを指摘されたら、いつでも、近くの医療機関で、支払いを気にしなくて良い値段で、精密検査をうけることができる日本の医療制度(国民健康保険制度)があるために、健康診断の役割がより重要であることも理解してください。

こころとからだを支える健やかな学生生活