2021年度 第2回 社会的課題委員会 開催報告

開催概要

日時:
2021年6月19日(土)~20日(日) 
1日目:チーム別協議 / 2日目:全体会
場所:
大学生協杉並会館 + オンライン

議題

⓪ チーム別協議

全国社会的課題委員会(以下、全社委)の1日目コンテンツとして、「環境」「国際貢献」「激甚災害支援・防災」「消費者」の4つの分野を軸にしたチームに分かれ、具体的に討議をしました。それぞれのチームの様子は以下の通りです。

環境チーム

大学生協のプラスチック方針と関連して、これから大切にしたい視点として、知り知らせる場を作っていくこと、組合員の生活にどうつながるのかということ、SDGsとの関連をもっとアピールしていくこと、周りの人と協力することといった意見が挙げられました。
また、食ロスの議論を通し、大学生協としての課題を明確にすること、正しい知識を得て実態を知る重要性を確認しました。

国際貢献チーム

大学生協の国際貢献活動について、取り組みのその先や自分自身との関係を考えたり、より広い視点を持った組合員を増やしたりすることの大切さを広めていくことが1つのポイントであると確認しました。
IC募金や他の学生団体との連携など、周りの組合員に目を向けることで、大学生協というフィールドを通じて組合員活動の輪を広げていく視点をもつ重要性について議論しました。

激甚災害支援・防災チーム

日本の社会的課題として、トリチウム水の海洋放出について学びました(福井大学院生より資料提供していただきました)。 何が問題点なのか、また何が事実なのかを知り、委員それぞれの意見交換をしました。
また、委員それぞれが行っている・心がけている災害への備えを共有しました。継続的な取り組みを実施していくために必要な第一歩を踏み出すためにどのような行動提起ができるか、議論しました。

消費者チーム

「エシカル消費」「消費者被害防止」「奨学金・高等教育予算拡充」の3つの観点を中心に協議を行いました。
大学生協として着目したいのは組合員の生活の変化であり、それをとらえるために社会の動きを注視する必要があります。
また、当たり前のように考えられている社会の動きや自身の消費行動に疑問を持ち、各種の社会的課題を身近な問題としてとらえることが大切であると確認しました。

① 各地報告・各階層別委員会報告

全社委は各地域や各階層別委員会の代表が集まり組織されています。そこで、毎回の全社委で、それぞれの地域・階層別委員会における各大学生協や連帯組織の取り組みを持ち寄り、学びあい・励ましあいを行います。

注目した取り組みとポイント

慶應義塾生協「フードレスキュー」
ロス食材を使って弁当を作ることで、廃棄する食材の削減を実現しています。また、HPから注文することができるため、いつでも簡単に頼むことができるのも特徴です。

日吉食堂 フードレスキュー(慶應義塾生協)


長崎県立大学佐世保校生協「サポートセンター会場でのハザードマップ掲示」
サポートセンターの会場にハザードマップを掲示し、新しい環境で生活をスタートさせる新入生に災害が起きた場合の避難経路などを伝えました。
防災を専門とする教授から「住まい探しブースに大学周辺のハザードマップを掲示してはどうか」というアドバイスをいただき、教授と一緒に実現させることができました。
住まい探しをする際に、災害が発生しやすい地域を確認したり、アパートの近くの避難所をチェックすることができ、防災に関心を持った新入生も多くいたようです。


近畿大学生協「金融リテラシー向上セミナー」
近畿大生が副業の勧めや情報拡散の協力によるプレゼント企画等SNS上で騙されるという事態が多発し、大学からも注意喚起が流れるほどトラブルが多かったという状況がありました。そこで、お金に関する知識を得られるセミナーを開催しました。
大阪信用金庫の職員に近大のOBがおり、その人との連携から実現に至った取り組みです。

② 成年年齢引き下げ学習会

2022年4月に控えた「成年年齢引き下げ」に向け、関係省庁の職員さんをお招きして学習会を実施しました。
大学は社会に出る直前の期間を過ごす場所であるため、大学生協という事業体と消費者団体の両面を持つ組合員組織として消費者教育に力を入れる重要性を改めて確認しました。組合員の生活がどのように変化するのか、あるいは変化しないのか、引き続き注目していきましょう。

③ 平和の推進について

自分たちのより良い生活を自分たちで作っていく大学生協として、選挙の投票を促すことも我々が大切にしたい活動です。民主的な意思決定のできる組合員を増やしていくために何ができるか、引き続き議論していきます。
また、大学生協の平和活動である“Peace Now!”への参加を通じて、自分たちの手でよりよい生活を実現していける社会を作っていきましょう。

●平和特設サイト●

④ SDGsの推進について

大学生協とSDGsは持続可能な社会を目指すという点で非常に高い親和性があります。
各会員生協においても、組合員にSDGsを広めるよう取り組みが活発になってきています。理事会・学生委員会の部会でSDGsに関する学習会を行ったり、各大学生協の取り組みのマッピングを実施したりして、引き続き、SDGsへの理解を深めていきましょう。