2021年度 第3回 社会的課題委員会 開催報告

開催概要

日時:
2021年9月26日(日) 
午前:チーム別協議 / 午後:全体会
場所:
大学生協杉並会館 + オンライン

議題

⓪ チーム別協議

全国社会的課題委員会(以下、全社委)の本会議が始まる前の午前中の時間を使い、「環境」「国際貢献」「激甚災害支援・防災」「消費者」の4つの分野を軸にしたチームに分かれ、具体的に討議をしました。それぞれのチームの様子は以下の通りです。

環境チーム

大学生協の環境問題への向き合い方として、事業・運動の両側面を意識し取り組むことの重要性や評価基準について検討しました。学生・職員でともに取り組めることの可能性や、事業的な環境配慮のみならず組合員の教育という観点も重要になることを確認しました。
また、大学生協の環境事業・活動の到達点を測るための指針の現状とありかたについて検討しました。過年度に立てられたプラスチック方針や三重宣言の取り扱いを再確認し、要点を改めて整理する必要がありそうです。

国際貢献チーム

この間継続して議論してきたIC募金について、具体化に向けて協議しました。IC募金とは、キャッシュレスの形式での募金を可能にするシステムです。
現在導入されている生協店舗から起点に生協店舗でのIC募金を全国に展開する方向性を確認しました。
また、上記に関連してユニセフ募金への取り組まれ方の現状認識を行いました。募金を通じて誰のどのようなことが実現できるのかを想像したり、大学生協の理念や大学生自身の目指したい姿と重なる部分はどこなのかを広げたりしていくことが重要です。
また、上記に関連してユニセフ募金への取り組まれ方の現状認識を行いました。募金を通じて誰のどのようなことが実現できるのかを想像したり、大学生協の理念や大学生自身の目指したい姿と重なる部分はどこなのかを広げたりしていくことが重要です。

激甚災害支援・防災チーム

ふくしま被災地オンラインスタデイツアーを振り返り、参加者の反応(今後意識したい・行動したいこと)を踏まえて、その行動や意識が広まっていくために必要なことやできることを協議しました。
また、新入生の携帯カードの全国展開にあたり、その位置づけや、各地での展望について協議しました。
大学生協を通じてつながりを作ることができると、もしもの際に組合員どうしでたすけあうことができる、という観点にまで目を向け、改めて備えの重要性を確認しました。

消費者チーム

エシカル消費について、生協店舗でできる取り組みなどから見える教訓を生かし、個別に会員支援を行う中でのアプローチが重要であると確認しました。また、消費者被害防止の観点で、新学期時期に大学生協として取り組むべきことを検討しました。コロナ禍でのアルバイトや契約に関する問題に関心が寄せられました。奨学金・高等教育予算拡充については、労働者福祉中央協議会のHPから、奨学金制度について寄せられている声を読み、意見交換を行いました。生活実態にそぐわない基準や時代の違い等による不公平感に注目が集まりました。

① 各地報告・各階層別委員会報告

全社委は各地域や各階層別委員会の代表が集まり組織されています。そこで、毎回の全社委で、それぞれの地域・階層別委員会における各大学生協や連帯組織の取り組みを持ち寄り、学びあい・励ましあいを行います。

注目した取り組みとポイント

北海道大学生協「北海道胆振東部地震から3年」
ツイートを見た人が身近な防災・減災に目を向け、行動に移すことを目的とした投稿です。院生委員会発ではありますが、Twitterでの発信により、院生だけではなく多くの組合員に届いたと思われます。
地震が発生してからちょうど3年の日に発信することで、あの時の経験を思い出し今一度立ち止まって防災について考えるきっかけとなっています。


山形大学生協「古米配布」
組合員がSDGsを身近なものととらえ、自分ごととして考えてもらうきっかけを作る取り組みです。大学と大学生協がSDGsを推進するにあたって連携関係にあり、講義の一環としてこの取り組みが実施されました。
事前の広報活動や古米と一緒に、フードバンクの情報やおいしいお米の炊き方などのプチ情報とともに今回のイベントに関するアンケートも配布しています。
当日は開始からわずか10分ほどですべての古米の配布が終了するほど、興味を持った組合員が多かったようです。


一橋大学生協「LS分析」
学生委員会の夏合宿や集中部会などの場で、学生委員と職員が一緒になって社会に目を向ける時間を設けました。組合員の生活を月ごとに分析し、それにつながる社会的課題を見つめることで、社会的課題を解決したり組合員の意識を高めていくためにできることを考えたりしました。
また、社会的課題の中でも各々の興味・関心から自分にできることを考える仕掛けを作ることで、より自分ごととして捉えることができるような工夫もなされていました。


岐阜大学生協「環境報告書」
環境報告書は岐阜大学内外の環境負荷の状況や環境配慮の取り組み等を広く内外に公表することを目的に作成されているものです。その中の一つの企画として学生環境対談があり、学生目線での学内の環境問題や対談に参加した団体がどのような取り組みを行っているかについて話しました。
以前より岐阜大学生協学生委員会の「環境プロジェクト」は環境報告書の作成に参加をするなどし、「環境団体」として岐阜大学内での関係を築いていました。そのつながりから今回も環境報告書の作成に協力することとなりました。


奈良教育大学生協「SDGsについてSNS発信」
SDGsと聞くと少し硬く感じたり、自分事として捉えられなかったりする組合員が多くいたことを踏まえ、少しでもSDGsを身近に感じてもらうために動画を作成し発信しています。SDGsについてただ発信するのではなく自分たちなりに考えてかみ砕いて発信できています。
単発ではなく期間を設けて発信することによって組合員はより社会的課題に対して意識することが出来ます。


徳島大学生協「リリパ 50・50」
総選挙という誰もが参加したくなるような企画をリ・リパックと結びつけることで、組合員が楽しく積極的に環境改善の取り組みをすることができる企画です。SNS には予告から結果発表までを忘れることなく載せ、リ・リパックの周知を上げることに努めていました。
また、リ・リパックを回収して個数を数える作業を学生委員会に新しく入ってくれた1年生にも協力してもらうことで、1年生とのコミュニケーションも楽しくとることができました。


長崎大学生協「公式LINEでの防災情報発信」
新入生を対象とした長崎大学生協が運営する公式LINEにて、気象庁の防災情報を発信しました。多くの新入生が登録している公式LINEで発信したことで、多くの組合員に地域の防災について考えるきっかけを作ることができています。
また、組合員の生活に合わせた防災の情報発信を心がけているということで、今回は台風の多い時期の発信となったそうです。

② 平和の推進について

9月に実施したPeace Now!3地域の実施報告をしました。
また、10月末以降に衆院選の実施が有力視されている中で、具体的なアクションとして不在者投票セットの販売と「そう政治カレー」の販売を行います。会員生協が主体的に取り組むためにはどのような運動を作っていく必要があるか、また各ブロックや各階層ではどのような運動を行おうと考えているのか、協議しました。

③ SDGsの推進について

大学生協の取り組みをSDGsの視点から再評価するために、各委員がSDGsマッピングを行いました。それを踏まえ、大学生協グループ全体で、人や社会にどれくらい貢献しているのかを可視化し、大学生協単体で取り組んで貢献していくところ(強み)と、地域や企業と協力して進めていくところ(弱み)を明確にし、より一層の取り組み推進につなげるための協議を行いました。

④ 社会に目を向ける活動

現行で推進している分野に限らず、組合員の生活を起点に社会に目を向けて大学生協の取り組みを展開していくこと、また、社会に関して「知り・知らせ・考え・話し合い・行動する」ことのできる組合員を増やしていく重要性について確認しました。
また、例年実施している「ちょっきに選手権」について、まずは組織委員会が社会に目を向けることを主眼に置くカタチでの実施が提案されました。