教員の労働環境・条件をめぐる問題

全国大学生協連院生委員会
 2019.05.22 Vol. 21

公立学校の教員はブラックなのか?

こんにちは!北海道に住んでいるたにといいます。

今回は、最近何かと話題として取り上げられることの多い、「教員の労働環境」について考えてみたいと思います。

公立の学校の教員には、基本的に残業代が出ません(給特法3条2項「教育職員については、時間外勤務手当及び休日勤務手当は、支給しない」)。代わりに、「教職調整額」という名目で、毎月の給与に4%が加算されて支給されています。

近年、教員の労働環境にスポットが当てられるようになりましたが、残業代が出ないという意味では、何十年も前から同じ環境です。ではなぜ、このことが今となって注目されるにいたったのでしょうか。

一つ目に考えられるのは、民間企業における残業代の支給が広まったことがいえそうです。今ではインターネット上でも「サービス残業」は批判される風潮があり、それをもし強要するようなことがあれば、すぐさま「ブラック企業」として広まってしまいます。民間企業の労働環境の改善とともに、相対的に、教員の雇用条件が「ブラックである」と認識されはじめたというのは、あながち間違ってはいないでしょう。

また、給与は同じであっても、教員に求められる責任がこれまで以上に重くなっているということも考えられます。学校における学生の怪我や事故においては、教員の監督責任が問われ、教員個人に損害賠償請求がされる例も増えてきました。また、公立学校でも放課後の講習などといった形で受験指導が求められるなど、教員の時間的負担も増えています。

以上のように、教員に求められる役割・負担は年々増え、しかし待遇は改善するどころか、むしろ悪化しているという状況があります。このような状況は、教員志望者の減少を生み、少なくとも民間企業との関係で相対的劣位を導き、さらなる教員・教育の質の悪化を導く可能性があります。教育制度は国の根幹を成すものであり、今後の展開に注目です。

大学生協はSDGsを推進します

大学生協はSDGsを推進します 4. 質の高い教育をみんなに
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発行元

全国大学生協連合会 全国院生委員会 院生委員長 小金澤光