「FPGA」

全国大学生協連院生委員会  2019.11.27 Vol. 28

百倍早いコンピュータ

みなさんこんにちは!東北大学院M1のRです。私の所属する研究室は、高速処理が可能なコンピュータの研究を行っています。「コンピュータの性能≒CPU」と思われがちですが、私からは「FPGA」というものについて紹介します。

現在では、SNSの広がり、様々なものがインターネットに接続される状況が進み、インターネット上のデータは爆発的に増加しています。このような情報を利用することで私たちは便利なwebサービスを受けているわけですが、実はそのためのCPUの性能には限界が来ています。そのため、単一のCPUの処理速度向上ではなく、複数の処理装置を用いて並列処理を行うようになってきています。


図:FPGAボード

そのためのツールの1つがFPGAです。FPGAとは、「Field Programmable Gate Array」のことで、再構成可能な論理回路を意味します。これは、利用者がハードウェアレベルで目的の動作を行うための専用の回路を作成することができるという特徴を表現しています。例えば、大量の画像に特定の加工を施す処理と大量のテキストをテーマごとに分類する処理では、内部の回路の使われ方が異なります。FPGAは目的の処理に合わせて最適な組み替えを行うことができるため、非常に高速な処理速度を実現させています。従来の100倍以上の処理速度を実現することが可能だとされている例もあります。

実際は有名なIT企業や大手メーカーの研究所で活用されることが多く、高速化のために個人が利用するものではありませんが、数十年後には誰もが今の100倍早いインターネットを利用できるような時代が来るかもしれませんね。

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発行元

全国大学生協連合会 全国院生委員会 院生委員長 小金澤光