「こども食堂」が生み出すもの

全国大学生協連院生委員会  2020.09.02 Vol. 39

今の自分を作った子どもの頃

岐阜大学大学院自然科学技術研究科のY.K.です。今回は以前から気になっていた「こども食堂」について調べました。

現在日本では7人に1人の子どもが貧困状態*1にあるといわれています。こども食堂とは、無料または低価格で子どもたちに食事を提供するコミュニティのことです。地域住民・NPO・自治体などが主体となり運営されています。しかし、「経済的理由で満足に食事ができない子どもに食事を提供すること」だけがこの食堂の役割ではないようです。

  • 手作りの温かい食事は子どもの心を支える
  • 家や学校に次ぐ第3の居場所となる
  • 地域の人など様々な人と話す機会がある
  • 親同士のネットワークを生み、助け合える関係を作れる

今はもう小学生の時のことははっきり覚えていない人が多いと思いますが、あの頃に感じた事や経験が“成長”の源であり、今の自分の価値観や人格など潜在的な部分に大きく影響していると私は思います。子どもの貧困は大人の貧困に紐づいていますが、どんな環境に生まれても、子どもの時に感じてほしいことを感じられ、経験してほしいことを経験できる、そのチャンスの1つがこども食堂ではないでしょうか。

こども食堂の運営には、スタッフや会場、活動費の確保という課題があります。私たち学生は何ができるでしょうか。ボランティアをする、活動費を募金する…。だけでなく、この取り組みが挑む「子どもの貧困」が及ぼす様々な影響を想像してみませんか?こども食堂の必要性を一人ひとり自分なりに理解することが、単発の支援、自己満足の支援にならないコツではないかと考えます。

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参考文献

*1 子供の貧困対策(日本財団HP)

 https://www.nippon-foundation.or.jp/what/projects/ending_child_poverty

こども食堂(gooddoサイト)

 https://gooddo.jp/magazine/poverty/
children_proverty/children_cafeteria/

発行元

全国大学生協連合会 全国院生委員会

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