フェアじゃない?外国人への対応

全国大学生協連院生委員会  2020.09.16 Vol. 41

誰もが生きやすい世の中に

九州工業大学大学院の東です。今回は私がとある本[1]を読む中で気になった、日本における在住する海外の方(以下「外国人」という)への対応について目を向けてみようと思います。

皆さんは日本に住む外国人についてどのような印象を持っていますか?街中でも外国人をよく見かけるようになりましたが、そのような方々にとっては社会の中で生きづらさを感じる部分もあるようです。ここではその中のいくつかの問題について取り扱います。

たとえば、低賃金・長時間労働に関する問題です。日本では在留資格に「技能実習」というものがありますが、その制度を利用して不当な労働環境で働かせているケース[2]もあります。 2019年4月から明確に労働者という名目で外国人を受け入れる「特定技能」という資格が加わりましたが、この問題の抜本的解決策になるというわけでもなさそうです。

私生活の中では、外国人であることからサービスの提供を拒否されたり、ヘイトスピーチが発生したりするなど、人権被害を受ける問題[3]もあります。

話は少しそれますが、今年5月新型コロナウイルス感染症の影響に対する外国人留学生への日本政府の支援策[4]が話題となったことも記憶に新しいですね。

日本にはすでに300万人近くもの外国人が暮らしていると言われています。このような外国人も含めて今の日本が成り立っているわけですから、多様性を受け入れお互いを尊重しながら誰もが生きやすい世の中を目指していきたいですね。

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参考文献

[1] パトリック・ハーラン, ”「日本人バイアス」を外せ!世界一幸せな国になるための緊急提案15”, 小学館, 2018

[2] “研究室に行ってみた。国士舘大学 日本の「移民」鈴木江理子 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト”
 https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/web/19/
073100011/

[3] “法務省:外国人の人権を尊重しましょう”  http://www.moj.go.jp/JINKEN/jinken04_00101.html

[4] “新型コロナ:留学生は成績上位3割限定 現金給付、文科省が支援要件: 日本経済新聞”
 https://www.nikkei.com/article/
DGXMZO59435580S0A520C2CE0000/

発行元

全国大学生協連合会 全国院生委員会

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