本当にそのごみはごみですか?

全国大学生協連院生委員会 2023.12.20 Vol.64

ごみは新たなエネルギーへ

こんにちは!富山大学大学院M1のもりおです!最近ニュースでも取り上げられることが増えてきた「ごみから生み出されるエネルギー」について取り上げて考えてみたいと思います!

だいぶ前からごみの焼却熱による発電や植物によるバイオマスエネルギーは有名でしたが、ここ最近では生ごみや下水汚泥を発酵させてメタンガスを生成したり、廃油を生成して燃料として利用するといった研究や施設の建設が進んでいます。この技術の進歩により、これまでお金をかけて処分してきた「ごみ」が、エネルギーを生み出し、お金を生み出す「資源」となる時代を迎えています。

◆生ごみと下水汚泥を発酵させるバイオマス発電

愛知県豊橋市では生ごみと下水汚泥などを混ぜ合わせて発酵させ、発生したメタンガスによる火力発電を行っています。この火力発電で生じる二酸化炭素は化石燃料由来ではないため、カーボンニュートラルな発電となっています。さらに、発酵させた後の残渣は炭化燃料として、100%バイオマスエネルギーとして活用されます。また、生ごみは水分が多く焼却に多くのエネルギーが必要ですが、そのコストも削減することができるそうです。

◆廃油から作る再生燃料

これまで「てんぷら油で走るバス」などが話題になったことがありましたが、廃油のリサイクル技術も進化しています。そして、今注目されているのは「SAF」と呼ばれる再生航空機燃料です。植物やごみ、廃油などから精製されるリサイクル燃料で、従来の化石燃料由来のものに比べて80%近く二酸化炭素排出量を削減することができます。国は航空機燃料のSAFへの置き換えを進めたい考えですが、世界中でSAFの生産競争が進んでおり、廃食用油の買取価格が高騰したりもしています。

【出典】
豊橋市バイオマス利活用センター バイオマス資源利活用施設整備・運用事業
https://www.city.toyohashi.lg.jp/30705.html

ACT FOR SKY
https://actforsky.jp

【こちらで特集動画が見れます!】

ANNNewsCH

電力不足解消のヒントは“街に眠る資源”に?再生エネルギー最前線「バイオマス発電」
https://youtu.be/o6kO56SiVPw

使用済みの天ぷら油がエコな航空燃料に! 国産初の大量生産に向けて本格化:
https://youtu.be/G7-80myMXyA

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発行元

全国大学生協連合会 全国院生委員会