海が酸性に!?

全国大学生協連院生委員会 2024.12.11 Vol.69

海洋酸性化の脅威

北見工業大学大学院工学研究科修士1年のざっきーです。

現在大学院ではクリオネを用いた研究を行っています!クリオネはその正式名称をハダカカメガイといい、その見た目から「流氷の天使」と呼ばれています!クリオネは普段は北海道のさらに北の海で暮らしており、冬になると流氷と共にオホーツク海沿岸まで流れてきます1)。そんなクリオネですが、近い将来絶滅してしまうのではないかと言われているのです!その理由は餌にあります。クリオネはミジンウキマイマイという貝を食べて生きていますが、そのミジンウキマイマイが絶滅してしまう可能性があるのです2)。その原因として考えられるのが今回のテーマである「海洋酸性化」です。

海洋酸性化とは大気中の二酸化炭素が海に溶けアルカリ性から酸性になっていってしまう事を指します。海が酸性になることによって炭酸カルシウムを溶かすため、甲殻類、それを取り巻く生態系に影響を及ぼします。クリオネの餌となるミジンウキマイマイも甲殻類ですから打撃を受けるのは免れません。そんな海洋酸性化は二酸化炭素排出量を抑えなければどんどん進行し、21世紀末までに海の平均ph値が0.3も低下すると言われています3)。これは非常に深刻な問題です。

海洋酸性化を防ぐために自分たちには何が出来るのか、それは一人一人が二酸化炭素量の排出を減らすことです。今一度自分たちの生活を見直して、どれだけ二酸化炭素を出しているか意識してみましょう。そして少しずつでもそれらを減らしていけば海は守られるはずです。海の生き物を守るために自分たちにできることを少しずつ取り組んでいきましょう!

【参考文献】

1)たびらい「クリオネ」

2)魚食普及推進センター「クリオネが絶滅する?偏食のクリオネのエサが海洋酸性化でいなくなる?」

3)日本財団「海の生き物たちの命をおびやかす「海洋酸性化」。日本と世界の実態、いまできること」

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発行元

全国大学生協連合会 全国院生委員会