生成AIが引き起こす問題

全国大学生協連院生委員会 2025.01.29 Vol.75

生成AI、正しく使えますか?

こんにちは。富山大学大学院M2のもりおです。普段は人工知能と画像処理や人間の視点について研究をしています。自分にとっても身近な人工知能ですが、その中でも「生成AI」について取り扱ってみたいと思います。そして、最後には皆さんに質問を投げかけたいと思います。

近年、急激に普及している生成AIを皆さんも日常で利用しているのではないでしょうか?ChatGPTやCopilotといった対話する形式のAIや映像・画像を生成するようなAIなどが身近になっていると思います。研究活動や仕事の効率が格段に向上しているといえるでしょう。

一方で、生成AIが様々な問題を引き起こしているのは知っていますか?例えば、生成AIが作り出したフェイク画像・動画は政治利用されたり、誤った情報の拡散に加担していたりしまうことがあります。実際に、ウクライナのゼレンスキー大統領やアメリカのバイデン大統領が話している動画が拡散されましたが、これは各国政府がフェイクであると声明を出しています。

そして、生成AIの一番の問題点は「学習した内容に依存する」ということです。仮に誤った情報をもとに生成・提示された情報を、正確性を確認しないまま利用してしまった場合、その情報が自分だけでなく、その情報を伝えた第3者に影響を与える可能性まで含んでいるのです。そして、昨今利用されている対話型の生成AIはインターネット上の多くの情報から学習しており、学習元の情報の正確性が保証されていない情報や倫理的に問題のある情報を提供する可能性もはらんでいます。

このような生成AIの問題点を踏まえて、あなたはどのように生成AIを利用しますか?現状、利用者のリテラシーやモラルに依存しているのが生成AIの現状です。そんな中でどのように生成AIを活用し、日常を便利にしていくのか。今後も議論していく必要がありそうです。

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発行元

全国大学生協連合会 全国院生委員会