大学生協REPORT 2021

大学生協REPORTは玄関口

会長理事 生源寺 眞一

 新型コロナウイルスの感染拡大によって、社会は大きく変わりつつあります。先の読めない要素があることで、不安に駆られる人々も少なくありません。学生の皆さんもこれまでに経験したことのない新たな取り組みを迫られています。オンラインの授業を自宅で毎日聴講するなど、かつては想像もできなかった事態が生じています。友人どうしの日常的な交流が難しいケースもあるはずです。

 こんなときだからこそ、多彩なつながりを育んできた大学生協への期待を感じることも多いのです。休業を余儀なくされた食堂が象徴的ですが、大学生協の事業も困難な状況に直面しています。けれども、そんな中で新しい領域に活動を広げるケースや、対面ではないかたちの組合員サービスに注力している例も生まれています。コロナ禍のもとで、全国で1万人以上の学生委員の活動をはじめ、若者ならではのパワーが大学生協の強みであることを改めて認識している次第です。

 同時に大切な取り組みとして、基本的な情報を学生の皆さんに伝えることも強調しておきたいと思います。キャンパスと距離が生じて大学生協との接点が希薄になる場合もある中で、この「大学生協REPORT」の果たす役割は小さくないはずです。食堂や店舗はご存じでも、共済事業やキャリア形成支援については、具体的な中身を承知していなかったという組合員もおられるはずです。ここでの情報に出会うことで、大学生協ならではの新たなつながりが生まれることもあるでしょう。

 基本情報を分かりやすく提示している点で、大学生協REPORTは私たちの活動の玄関口にほかなりません。保護者の皆様を含めて、多くの人々の眼に触れることを期待する次第です。