Campus Life WEB版 会員生協理事長インタビュー
日本福祉大学生協 明星 智美 理事長

学生の笑顔を支える組織の一つとして
学生と共に生協も育んでいく
日本福祉大学生協は、全国大学生協連が呼びかけ各大学生協及び所属ブロックと共に行う「経営支援制度」において、成果を上げられています。
在学時から生協を利用し、現在は後輩たちの生活を生協と共に見守ってくださっている明星智美理事長にお話を伺いました。
【参加者】
- 日本福祉大学生協 理事長 明星 智美 先生
- 日本福祉大学生協 専務理事 丹羽 みちの
【聞き手】
- 全国大学生協連 広報調査部
(以下、敬称を省略させていただきます)
現状の課題と対策方針
聞き手:まず、経営支援制度を執行して成果があったということで、本日の総代会でも25年の経営結果について議論がされたと思います。成果があった中でも経営面での課題を抱えておられると思いますが、それに対してどのような対策方針で臨んでいるのかお伺いしたいと思います。
日本福祉大学生協 理事長
明星 智美 先生
日本福祉大学生協 理事長 明星 智美 先生(以下、明星理事長):今はどこの私立大学もそうだと思いますけど、入学者数が減っているのは圧倒的に厳しい状況です。それは生協の努力ではどうにもならないところですが、いかに多くの入学する学生の皆さんに生協に加入していただくかがすごく大事だと考えています。
入学する学生そのものに訴えかけるというよりは、保護者の皆さんに生協を信じていただき、お子さんの生活に生協が外せないと思っていただけるかが大きいと思っていて、入学が決まった方たちの説明会を年度の前から行う時の理事長挨拶でも力説しますし、専務や学生からの説明でも「安心できる場所として生協を信じてください、生協をうまく使ってください」とアピールしているところが保護者の方からの信頼を得て、数的なところで言えば加入率につながったり食堂パスの販売につながったりしているのではないかと思います。そこを一番に考えてここ数年やってきたので、以前は保護者の説明会等で理事長が話すことはなかったようですが、私が話をしてなんとかなるのならばとご挨拶をしています。
私自身はこの大学の卒業生ですし、生協があって当たり前だと思っていますが、大学と大学生協がどういう関係にあるのか、また生活協同組合そのものや地域生協もご存知でない保護者の方がおられるので、そもそもの生協について、そしてそれが大学生活に大事なものであることを理解いただく取り組み、私は理事長として保護者の方の取り込み作戦と考えています。

日本福祉大学生協
専務理事 丹羽 みちの
日本福祉大学生協 専務理事 丹羽 みちの(以下 丹羽専務):私は2023年に着任しましたが、前年まではコロナ禍で学内も大変な状況でしたし、生協の専務理事が2つ以上の生協を兼務することになり、複数のキャンパスの移動で手薄にならざるを得ない点もあったため、新入生の組合員加入率も落ち込んでいました。
理事長のお話にあったように、生協加入を増やすことがすべてのベースなので、理事長にもお話をしていただいたし、入学準備説明会等で学生生活も紹介したし、「生協とは」という自己紹介をきちんとしないと加入にはつながらないことを強く感じています。
日本福祉大学には 11、 12月の合格者の方が結構いて、大学の入学手続きが済んだら入学式までの期間が長いため、生協加入率が上がらないことが課題でしたが、生協に入り忘れていたことで不利益を被る学生さんを減らしたいので情報を教えていただきたいと、理事の大学職員の方を通じて大学にお願いをし、3月末に二次手続きまで終わっている人の情報をいただいて最後のお願いを送ることができました。
こういうことを少しずつ進めることができたのは、先輩職員が大学との良好な関係を積み重ねてきてくれたおかげですし、教職員にとても温かな方が多いこともありがたいと思っています。
聞き手:私学は先生も職員の方も長くおられる方が多いので、生協職員との関係もそうですが、現場のパートさんとのつながりも深いのではないでしょうか。
明星理事長:私はここの卒業生ですけど、当時の生協のパート職員の方が今もいてくださるので、会うと嬉しいですね。
しかしコロナはやはり大打撃でした。とにかく食堂の通常営業ができないと、学生が学内で食事をする習慣がなくなりましたし、こちらもアクリル板を設置していろいろなことをしましたが、生協の存続はここをどう乗り切るかにかかっているところがあって。それでもやはり生協をなくしてはいけないという大学の理解もあり、水道代の免除など、コロナ禍の一番大変な時は学園から支えられてきました。特にこの美浜キャンパスの場合は、半径1キロ以内に食事ができるところが何もない状態でしたので、とにかく生協をなくしてはいけないと共闘してきました。
元々いろいろな大学の課題を考える際に、理事会と生協と学生会が運営する自治団体みたいなものを作っていて、例えば名古屋からの移転の際も協議していますし、一つあった売店が撤退したことも個別協議がありましたし、学園と理事会とで話し合いがあっても「生協さんどうする?」みたいに話をいただきますし、学園における良いことも悪いことも含めてみんなでシェアしながら考える中に、福利厚生の一団体として生協が認知されていることが大きいと思います。
聞き手:そういう協議会は年にどのくらいの頻度であるのですか。
丹羽専務:年一で全学協議会というのもあります。
学長や理事長先生や大学の職員の方や学生部長などが出席されますよね。
明星理事長:よほどのことがない限り欠席がないですし、学生も自治会から正式に出席したりします。
聞き手:学内の自治的な団体と生協が一緒に会議をすることはありますが、そこに大学の理事会が参加する形態はあまり聞かないですよね。
明星理事長:コロナ明けのタイミングで、同窓会や後援会が食堂で半額セールをしてくれたり、豚汁を安く提供するフェアの資金を提供してくれたり、そういう働きかけでかなり食堂の客足が戻っているところはありますし、間違いなくその契機にはなったと思っています。
同窓会では「やっぱり大学といえば学食よね」みたいな話をよく聞きます。うちの大学の場合は学食=生協ですから、卒業生も含めたみんなの中に居場所の思い出としてノスタルジックな想いがあるんですよね。多分それを大切にするために「後輩たちにおごってあげよう」みたいな太っ腹な企画が出てきますし、スタッフにとってはすごく大変だと思いますけど、学生は大喜びの卒業生からの格好いい企画となっていますね。
聞き手:我々生協はただの福利厚生業者ではなくて、常々大学コミュニティの一員でありたい、大学コミュニティそのものを豊かにする存在でありたいと思っていますが、お話を伺って日本福祉大学のコミュニティにも、その想いが根付いていることを感じました。
丹羽専務:学内での生協の位置づけが高いというか、理事長がおっしゃったように自治組織や理事会の会議に生協が参加させてもらって報告の時間もあるので、いつも共済や学生委員会の活動報告をしていますが、そういうことも異例だと思います。学園の歴史と共に先輩の生協職員の方々が構築してくださった関係性があり、生協職員としてとても活動しやすい最高の職場だと本当に思います。
聞き手:学生の自治団体は、他大学ではもうあまりないですよね。
例えば学生の要望を集めて、大学や周りの法人等の大人にきちんと伝える場があるということですね。

明星理事長:今は学生会という名称になりましたが、大学も以前の学生自治会と同じくらいの扱いですし、課題が共通すれば生協も呼ばれます。
あとは生協の理事長と専務、それから学園の理事長と学長とで、昨年はできませんでしたが毎年1回以上の懇談会がありました。そこで私たち生協はいろいろな経営上のお話をして支援もお願いしたりしますが、学園からは逆に学生たちに対しての福利厚生を豊かにしてほしいという期待を込めて、特に学生委員会を活発にしてほしいという要望をいただいたりしました。コロナでサークル等の活動が落ち込んでいた時に、生協の学生委員会から頑張ってほしいというメッセージもあって。なので、学生達には「学園の偉い方たちも期待しているよ」と声をかけながら頑張ってもらいましたし、生協からの調査依頼などはこちらから学園にお願いをして、先生たちを通じて授業やゼミで協力の呼びかけをしてもらい、結果はきちんと教授会などで還元をしています。なので、学園側も学生を知る意味でも生協を利用していただき、私たちも学生を通じて、学園と対等に話ができているということはあると思います。
聞き手:生協のことをいわゆる普通の福利厚生業者とは違うという認識をもってくれていても、大学側と話をするのは基本的に事業の話が主になってしまいますが、学生委員会を通じて大学を元気にしてほしいという要望をいただけるというのは、生協が業者というより学生が参加している組織であると強く認識いただいている証拠ですね。
明星理事長:半田キャンパスが一番小さいキャンパスで、学部も1つしかなく学生数も少ないので、食堂も購買も小さいのですが、そこに学生委員会があって活動しているのを学生たちは見ているので、新入生歓迎の際のサークル展示会に1つのサークルのような形でブースに参加させてもらいました。そういう位置づけは今までになかったので、学生委員会が自主的で安全な活動として認知されていると変わってきた感じはしています。成人年齢が18歳になる時には、生協で金融リテラシーについての取り組みをしないといけないと動きましたし、生協は常に学生の安全を守る砦になりますというのをアピールしていきたいと思っていますので、それが学園側にも伝わってサークルのような認定を受けることがとても嬉しかったですね。
聞き手:生協の学生委員会が他の一般のサークルと違うのは、職員という大人が日常的に関わっていることも大きいのではないでしょうか。これが大学側から見ても安心材料の1つかもしれないですよね。
明星理事長:そうですね。生協で利用できるものがあれば、いろいろな使い方をしてくださいと学園にもお伝えしています。教育・心理学部に心理学科がありますが、そこの心理学演習でいろいろなマーケティング調査や利用者調査をする際のフィールド学習に生協を利用してもらい、結果を共有してもらっています。いろいろな意味で生協にある可能性を学内にアピールしていきたいですね。
聞き手:生きた学びに生協を教材として使ってもらっているわけですね。
生協職員も学びになる内容がありましたか。
丹羽専務:例えば、食堂で丼と一緒にサラダ等の副菜を組み合わせて食べてほしいと生協は思っているけど、お知らせが目立たないので視覚的に認知度を高める方法を考えてもらったりしました。
また文房具の売り場はこちらの方がいいようです等、いろいろな案がありましたね。
大学の変化に伴う生協としての取り組み
聞き手:学部の移転、キャンパス移転や入学者数の変化など、生協経営にも大きな影響がある大学の変化に対して、生協としてどのように取り組むべきだとお考えですか。
明星理事長:2027年に社会福祉学部が東海キャンパスに移転を予定していますので、約400人のキャンパス人口が動くことになります。東海キャンパスの食堂や購買は規模が小さいため混雑が予想されますし、今の美浜キャンパスは現状での稼働の必要がなくなると予想されるため維持について考える必要があります。また東海キャンパスの新校舎の建設に関しては、生協にどのくらいの広さの食堂を任せていただけるのか、また校舎が2つになることで食堂も2つになるのか、それらは草案の時から意見を聞いていただいています。
東海キャンパスは開設当初から連続カリキュラムを採用しており、美浜キャンパスのように一斉に昼休みが始まるわけではないので、福利厚生施設の有効な活用という意味では連続カリキュラムはとてもありがたいですけど、当初は2回のピークに分かれていたものの、東海キャンパスだけがここ2年入学者数が増えていることもあり、やはり12時前後にピークになってしまうようです。ですから食堂の混雑が既に想定を超えていて、来年の移転で更に混雑することを懸念しています。
丹羽専務:生協の食堂や購買も拡張していただきたいという要望をしていましたが、工事の回数が増えると金額が嵩むことから、学生が移動してからの状況を鑑みたうえで、工事が必要ならば一度に行いたいということで、とりあえずは厨房の機器の増強や入れ替えのみで、現在と変わらない程度のスペースで営業することになっています。
明星理事長:東海キャンパスは看護学部があるのと床が布張りですので、教室での飲食が禁止になっていました。美浜キャンパスは一部の時間を除いては教室での飲食が可能ですので、それに慣れた学生たちが東海キャンパスに移動した際に、お弁当を持参しても食べる場所がないわけです。生協も混雑していることになると、どこかフリースペースがないと学生にとっての大切な昼食やコミュニケーションの場が確保できないのではないかと懸念しています。キャンパスの滞在時間が短くなっていますから、お昼が唯一の学生同士のやり取りの時間でもあるので、生協としてはその場所を確保していきたいですが如何ともしがたいですね。

丹羽専務:新しくできる新館の1階にフリースペースがあって、生協もその一角でお弁当を販売するので、そこか2階に作る交流スペースを学生の居場所にしてほしいというのが大学の意向のようです。
私が異動してきて感じていることですが、美浜キャンパスは特にかもしれませんが、組合員からも大学からも食への期待がとても高いと常々思っています。それに応えるためには食事の利用を増やす必要がありますし、食べれば食べるほどお得な食堂パスの利用者を増やすことに力を入れてきました。ですから食堂パスの保有者がこのまま東海キャンパスに移動して、食堂を利用することになると心配なところがあります。
聞き手:食堂パスで内製弁当などが買えても限界がありますよね。
丹羽専務:美浜キャンパスが学生の在籍数が一番多いところですが、着任当時の食堂は1日300から400人くらいの客数でした。そんなに混雑していないと思っていましたが、食堂パスの利用者が増えるにつれて今年の4、5月は650から700人くらいまで、コロナ禍以前の数字に戻してきています。美浜キャンパスは購買の利用も多いと職員から聞いていましたが、食堂に行くパスがあるのならば、やはりみんな温かいものが食べたいんだなと、この3年くらいで感じていることです。
聞き手:コロナ禍で食堂を使うという行動がなくなったので、こちら側からある程度働きかけないと目につく購買で済ませてしまうこともあるのかもしれません。
だから学生さんにまず場所や使い方を知ってもらうことも大事ですね。
明星理事長:もとは大講義棟とこの講義棟との間にカフェテリアと言って、平屋建ての広い食堂がありましたが、 2005年くらいにこの講義棟に食堂を作って、元の食堂を更地にして南海トラフ等の緊急時の避難場所として跡地を確保したんですよ。大講義棟から食堂が遠いと一時期客足が遠のきましたが、それでも近隣に食事ができるところがないので客足は戻りました。
6階に別のレストランが入っていましたが、コロナから回復しきれずに撤退しましたし、唐揚げ屋さんもありましたが、この春に撤退したので、もう全くの生協だけになってしまいました。一人勝ちですねと言われましたがそうではなくて、採算が取れなくても踏ん張って頑張ってもらっているんですよね。みんなの食や豊かな暮らしを守るという大きな使命があるのだといつも言いながら、だからこそみんなで利用して、みんなで支えて守っていこうと総代会で伝えるようにしています。
丹羽専務:東海キャンパスに移転予定の社会福祉学部は学生人口の4割程度にあたり、食堂パス保有者が学部に占める割合も4割程度で、移動後は美浜キャンパスの食堂パス保有者の割合は現在の6割くらいに今のところなりそうです。今後の課題としては、学生の移動に伴い供給や仕事量も変化するので、パートさん達の人員配置をどうするのか、収入に合わせてかかる経費を逆算してコントロールせざるを得ないことが課題だと思っています。
聞き手:東海キャンパスの方に福利厚生としての限界がきているのに学生が増える予定だという問題と、収支を均衡させなければならないという問題、全く違う2つの課題に対応しないといけないわけですね。

明星理事長:大学は長い休みがあり、パートさん達には仕事が通常通りにない中で働いていただいているので、すごく大事にしたいのはもちろんですが、少しずつ時間単位の労働の中身が濃くなるように専務が働きかけてくれています。私も会議の時にご挨拶したり、食堂に週に1回は食べにいって声をかけたりするので、覚えていただけているのは嬉しいですね。
すごく学生が多かった日や教科書販売だった日の夕方にパートさんとお話しする機会があって、「忙しくて大変でしたね」とか「今日きつかったですよね」と言うと「でも学生が元気で楽しかった」って言われるんですよ。ああ、これが生協だなって思いましたね。働いていて気持ちがいい、学生が元気だから今日はいい日だったとパートさんが思ってくださる職場は、いい職場に違いないと思って。そういう想いを力にして、辞めないでいてくださるのかなと思いますよね。だから勤続年数が長い方がすごく多いですし、そういう人間らしく働いていて楽しいというのが一番ですし、きちんとみんなにわかるようにしたいとは思いますね。
聞き手:素晴らしいと思います。だけど先ほどの専務の話からは厳しい局面になると思うんですよ。そういう時に理事長が現場の職員や働いている方に対して、どういう言葉をかけていただけるかが本当に大事なことになってくると思います。そこは生協の職員だと語れないところもあると思うんですよね。
明星理事長:そうですよね。だからこそ、一般の店舗や食堂とは違うと。生協のミッションの中で、一番の主人公の学生たちをどう盛り立ててくださるか、大事な預かりものだという想いを共有できたら、みんなの心に響くものがあるのかなと思います。気持ちでつながる部分というのは目に見えませんけど、そこでつながらなければ厳しい局面も乗り越えられないと思っています。
聞き手:コロナの時も本当に厳しかったですよね。今度は大学そのものの変化で一時的な話ではないので、きちんと対応しなければいけませんし、働きたい気持ちをどう切らさず続けていただけるか、本当に大事な課題だと思います。
明星理事長:理事会の中でも、パートさんたちの働き方みたいなところまでは今まで切り込めていなかったですが、来年大きな転換期を迎える中でもうひと頑張り、ふた頑張りしてもらわなければいけない時に、理事会としてどう気持ちよくパートさんたちにも働いてもらえるかというのも意識していく必要があると思っています。
もう一つは、学園と教職員と生協を結びつけるのは教職員理事の役割だと思うので、そこに気をつけてはいますよね。もともとそこが良好だからいいですよと言われますが、私自身は前任校に生協がなくて、日本福祉大学生協しか知りませんので。
経営改善の要因と前進点
聞き手:経営改善に成果をあげた要因や具体的な前進点についてどのようにお考えですか。
明星理事長:経常段階では10年ぶりですが、予算よりも赤字幅は圧縮しましたけど事業剰余は赤字です。
これは出資金に関して、管理の方からの指摘を受けて在籍の精査を進めたところ、出資金減少差益が多くて黒字になったというだけで、実力はまだ赤字です。でも赤字幅が大きく縮まったことは事実です。
一つは、丹羽さんがすごく頑張ってパートさんの働き方を変えてくださったこと。抵抗があったでしょうし、ご苦労があっただろうと思います。
もう一つは食堂パスや共済の加入率を上げてきたこと。それは広報にも力を入れましたが、一番大きいのは学生委員会が中心になって説明会をしてくれたことだと思います。zoomにしても対面にしても、新入生だけではなくて保護者にも一緒に参加してもらい、生協の大事さや大学生活に関する説明を毎年工夫を重ねて取り組んでくれているので、そこを保護者の方たちも認めてくださっているのだろうと思います。
本当に丹羽専務と学生委員会という、その二大タイトルのおかげです。

丹羽専務:理事長がおっしゃったように加入率を上げることを一生懸命やってきて、劇的に上がったわけではないですが、22、23年よりは上がってきていますね。
パソコンや食堂パスなど、新入生の入学後のインフラみたいなものの利用率が向上してきて、新入生向けの対応が上手くいったことも一つ大きかったと思います。共済の加入率も昨年より今年と少しずつ上がってきているのは、共済の説明を職員だけでなく学生も一緒にできるといいなとずっと思ってきて、今年ようやくそれが実現できて先輩がお勧めする場面を増やしてくれたことが良かったかなと思います。やはり学生委員会の力は大きいですね。
私の着任時にはコロナの影響で片手にも満たなかった人数でしたが、ブロックからの支援もいただいて今年は多分70人ぐらいにはなっているかなという感じです。キャンパス間の距離もあり、職員も少ないので大変ですが、年間を通じていろいろな形で学生委員会を盛り立てていくことが、少しずつできてきたのが功を奏しているのではないかと思います。
聞き手:実際、新学期や総代会の運営など学生委員会の力がないとできないことはたくさんありますよね。そういうところも生協が普通の企業や業者と全く違う部分だと言えますね。
明星理事長:いろいろな大人社会の役割を少し体験してもらえる場でもあると思っているので。
学生委員会がきちんと機能してくれたら、多分丹羽さんや店長や専務補佐の仕事はすごく変わるのではないかと思います。
聞き手:学生は毎年入れ替わっていくので、職員が見守っていくことも生協の重要な役割だと思いますね。
明星理事長:嬉しかったのは、1年生だけではなくて上級生が学生委員会に入ってくれたことですね。
丹羽専務:半田キャンパスには健康科学部にリハビリテーション学科と工学部に工学科があるのですが、学生委員会に工学部の学生しかいなくて、健康科学部の学生がいないと説明会が上手につくれないので困っていると、学生が学部長のところに直接頼みに行き、人をつないで健康科学部の学生に説明会や動画に出演してもらったり、入学準備相談会に参加してもらったりしました。そういう経験がよかったようで、2人ぐらい学生委員会になりますと言ってくれましたし、新入生歓迎会も自分たちだけが足りないからとボランティアを募集したら、ボランティアから5 、6人くらい2年生で入ってくれたようで、なんだか嬉しいですね。
今後の生協運営の展望
聞き手:では最後になりますが、経営課題に向き合うために心がけていることや、全国の教職員理事の方や理事長先生にメッセージをいただければと思います。明星理事長:私が理事長として考えていること、理事会の中ですごく大事にしようとしているのは、一つは学生理事と教職員理事がいる自治組織の中で、大人社会の法的なルールに則り行う理事会において、学生が社会を覗くという意味できちんと参加してもらうこと。そしてもう一つは、学生が頑張っている学生委員会の報告、セミナーや研修会に参加した報告を必ずしてもらうようにしています。それに対して教員や教職員理事からコメントを出すようにしていて、学生も自分たちの頑張りを知ってもらえますし、教職員も学生に見られることで理事活動を責任を持って行ってほしいと思っています。
全国の生協の理事長の皆さまは、どこも大変な課題を抱えておられると思います。うちの大学は信じられないくらいにたくさんの課題を抱えて、特にコロナの時期には難儀しましたけれど、やはり大学という場所で、学生たちの笑顔を支える組織の一つに私たちが加われているということが一つの喜びですし、授業以外の評価とは関係ないところで学生の生活と触れ合えるというところに魅力があると思いますので、ぜひそれぞれの生協を大事に育てていただければと思います。私も頑張りたいと思いますので、よろしくお願いします。

2026年5月21日 日本福祉大学にて

明星 智美
日本福祉大学 福祉経営学部 医療・福祉マネジメント学科(通信教育) 講師
| 1990年 | 日本福祉大学 社会福祉学部 卒業 |
|---|---|
| 1992年 | 日本福祉大学大学院 社会福祉学研究所 修了 修士(社会福祉学) |
| 1999年 | 近畿大学 法学部 卒業 |
| 1992年~ | 飯塚市役所 |
| 2000年~ | 久留米大学文学部助手 |
| 2005年~ | 日本福祉大学 社会福祉実習教育研究センター実習教育講師 |
| 2007年~ | 日本福祉大学 福祉経営学部(通信教育) 医療・福祉マネジメント学科 助教 |
| 2013年~ | 日本福祉大学 福祉経営学部(通信教育) 医療・福祉マネジメント学科 准教授 |