リレーエッセイ
加藤真央(読者スタッフ・三重大学)

P r o f i l e

加藤 真央(かとう・まお)
三重大学3年生。
大学の吹奏楽団でトロンボーンを吹いている。でも絶望的に手が短いのが悩み。もっと楽しく、もっと上手く吹けるようになりたくて、模索する日々を送る。毎朝駅から大学まで自転車でピューっと駆け抜けるのがストレス発散法。

 私は本を読むのと同じくらい本を買うのが好きです。暇さえあれば生協の書店コーナーや駅の本屋さんに行ってしまいます。本屋さんに並んでいる本はぴかぴか輝いて、「早く読んで!」と私を誘っているように見えます。
 棚の目立つところにあったり、ポップがつけられたりしている本も魅力的です。しかし、少し目立たないところにあるけど面白そうな本を探すのが楽しいのです。
 カバーや帯のあらすじや紹介文を読みながら本を選ぶこともあれば、パッと見て装丁でジャケ買いしてしまうこともしばしば。特に単行本は一つ一つの装丁や紙の質、スピンの色までこだわられていて、時間を忘れて見ていたくなります。でもビビッと来た本があってもちょっと待って!全部買ったら破産してしまう!と冷静になり、お財布と相談しながら本屋さんをもう一回り。今買うべきかどうか見極めます。結局、「いつか絶対に買いたい本なのだから、今買っても同じだ!」とこじつけ、誘惑に負けて買ってしまうのでした。
 そんなこんなで、私の家にはまだ読んでない本が積み重ねられています。それらの本を見るたびに、いつか読まなきゃ、と思い、厳選した面白い本に違いないそれらを読む時のことを思って、ただそれだけで楽しくなってしまいます。このとっておきの本を今読んでいいのか、と迷っているうちにまた新しい本を買ってしまい、「積ん読」はどんどん増えていってしまうのです。
 もちろん読書も大好きです。気づいてしまったのですが、何かしなくてはならないことがあるのに本を読んでいるとき、私は中毒性のある幸福感を感じます。例えば、明日までに提出しなくてはいけないレポートがあったり、次の日一コマから授業があるから早く寝ないといけなかったり。今本を読むべきではないとわかっていながら長編小説を読むときは、何か禁断のことをしているようなスリルがあって、面白さも倍増。本にのめりこんでしまいます。ただ、その分副作用も大きく、現実に戻った時のやってしまった感は並大抵のものではないのでご注意を……もっとゆったりと読書を楽しめたらいいのですが……。
 最近は友達にプレゼントする本を選ぶのも楽しいです。本当に好きな本は自分の中にとっておきたい、という複雑な心境もあります。
 皆さんはどんな風に本を選びますか?
 

次回執筆のご指名:三宅梨紗子さん

152号・153号と続けて「読書日記」の執筆を担当してくださった三宅さん。つい最近までラクロス部で活動されていたとか。引退したいま、日々の楽しみはなんでしょう。ぜひ、教えてください!(編集部)

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