2026.4.20
mission:本の雑誌社ヲタンケンセヨ 本の玄関口を探検!
3月4日(水)13時 いずみ委員は神保町のとあるブックセンターへと集った。
いずみ委員の選ぶ本屋大賞の座談会を終えて、ノミネート作の話題で持ちきりのいずみ委員。彼らが向かったのは、本の雑誌社!
北上次郎と椎名誠によって創刊された、エンターテイメント作品を中心に、独自の切り口から本の魅力を発信する『本の雑誌』。本屋大賞発表時には、増刊で本屋大賞を特集する。本と人をつなぐ雑誌として、『読書のいずみ』につながるものがあると感じた委員たち。本の雑誌社への取材を通し、本の魅力の伝え方における、新たな切り口を学ぶことにしたのだ。
雑多なビルの階段を5階まで上がり、扉を開けた瞬間目の前に広がるのは、本の城!
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映っている本はほんの一部です……
アリババが目の当たりにした宝庫の如く、雑多な本でオフィスいっぱいが埋め尽くされている。机の下にあるコンテナにみちみちと詰め込まれているのは、今年に入ってから出版社から送られてきた文庫本。年末の増刊号「おすすめ文庫王国」刊行まで資料として保管される。
「今年度、まだ始まったばっかりです。2ヶ月しか経ってない。なのにもうこんなに本がある」
まだ3月が始まったばかりだというのに、既に満タンに近いコンテナ。嘆くような、でも、本が繁殖していく姿を見るのをどこか楽しんでいる様子の、本の雑誌社の皆さん。『本の雑誌』は月刊誌だが、「おすすめ文庫王国」と「本屋大賞」の年度版増刊号や書店・古書店関係の本など、様々な本を出していて大忙し。たった1週間で月刊誌の方を仕上げなければならない時もあるとか。それでも彼らは走り続ける、街に本がある限りは。
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編集発行人・浜本茂さんにお話をうかがう、いずみ委員。
さらに本の雑誌社は挑戦を続けている。新しい読者を増やすことを狙う『本の雑誌』。本に見る異世界転生を特集するなど、新たな読者層を狙ったアプローチも絶やさない。見学中も、いずみ委員の読む本や活動についても興味津々。「どんな本を読むの?」「どんな記事を書いているの?」といずみ委員にも積極的に話しかける。「本の終活」「オモロイ純文学運動」とユニークな企画に取り組まれている『本の雑誌』。いずみ委員からも『本の雑誌』が出来るまでの過程を活発的に質問する。書評家やインタビューワー、読者とのやりとりも活発な、本と人がつながっていく玄関口みたいな出版社。たくさんの人との関わりを通して、『本の雑誌』が作られていったことに気づかされた。忙しい毎日をどこか生き生きと語るような、本の雑誌社の方々を見ていると、本と人をつなぐことは簡単ではないからこそのやりがいがあると考えさせられる。
菊池寛賞記念品の時計のすぐ側の、目線に近い位置には社訓が立てかけられている。
無理をしない
頭を下げない
威張らない
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窓際にそっと立てかけてあった社訓。
いつからあったのかも分からないくらいに前からあるこの社訓。入ってくる人、働いている人を同じ目線から見守るような角度に立っている。短くてシンプルな社訓だからこそ、頭にストレートに入ってくる。誰かに決められた言葉ではなく、共に本を作ることを通して見つかった原石のような言葉。こんな社訓が生まれたのは、本の雑誌社が、たくさんの人と一緒に、本との出会いを作っていく場所だったからかもしれない。
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どんどんヒートアップしていく本談義
帰り際、入口の方で振り返ると、お客様コーナーが目に入った。柿の種にヨクモクレンとやってきた読者たちが置いていった、様々なお土産が積んである。
「盗めるもんなんて、柿の種くらいしかあらへんけどな」
と笑った『本の雑誌』の編集発行人・浜本茂さん。こんなにも愛される出版社であり続けるまでに、どれほどの熱と愛を注いできたのだろうか。すぐには真似することは出来ないような、がむしゃらに進み続けてきた道のりがあるからこそ今がある、人と本との出会いを根っこから支えてきた出版社だった。
世界一の本の街とも言われる神保町。この街からパワフルに本の魅力を発信し続けている出版社がある。本で出来た城から今日も「前へ 前へ」とこぎ続けて、自分達だけの熱と愛を伝えている。
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「また来てくださいね」と浜本さん(写真・後方中央)。
ありがとうございました!
レポート:伊瀬知美央(熊本大学3年)

本の雑誌 515号(2026年5月号)
本の雑誌社 / 880円(本体800円+税)
ISBN:9784860115777
特集は「港区でいちばん小さな出版社・ビーナイスの研究」。新刊めったくたガイドをはじめ、おなじみの連載やトピックスも充実。
今月号も本の情報がぎっしり詰まっています。
巻末の”あの”コーナーには、いずみ委員たちの姿も‼️さあ、あなたならどこから読む?