読書マラソンWEB版

『化学探偵Mr.キュリー』著:喜多喜久 出版社:中公文庫

明治学院大学
久保日菜子

表紙

『化学探偵Mr.キュリー』著:喜多喜久 出版社:中公文庫

 大学の中で起こる不可解な事件を大学事務員と准教授が解いていくミステリー小説です。もともと推理小説が好きなので、店頭で面白そうだなと思い、読んでみました。この作品を読んで感じたことは、2つあります。

 1つ目は、誰かと一緒に行動することです。この作品では、准教授の化学に関する知識と、事務員のちょっとしたひらめきや行動の思い出しから、事件を解決していく物語です。また、准教授は他人に興味がないといった性格でもあるため、そこを事務員がサポートしています。一緒に活動している仲間の強みに助けてもらい、自分の弱いところを補ってもらいながら生きていることを改めて考えることができる作品でした。

 2つ目は、自分の生活の周りを見てみるということです。この作品では、自分が普段生活している世界の中で起こるちょっとしたできごとに目を向けています。私は、今まで生活する中で、「自分の周りの人が何かに悩んでいる」「普段過ごしているこの場所がなんかちょっと違う」といった、周りの変化に気付きにくいです。自分のことでいっぱいいっぱいなのかもしれません。しかし、少し目を向けてみると、そこにはいつもとは少し違うことが起こっているかもしれないということに気づきました。

 この作品は、短編ストーリーがいくつかあるものなので、隙間時間に読むことができました。また、内容も大学が登場することもあり、とてもイメージしやすいものだと思います。自分の日常生活から入り込みやすいと感じました。

明治学院大学 久保日菜子