生協職員からの新刊お奨めの本紹介

『聞く力』阿川佐和子 文芸春秋

著者:阿川佐和子
出版社:文芸春秋

私は最近の流行のハウツー本が大嫌いだ。仕事に関しての本なら、上司や部下と上手くやる方法、恋愛であれば相手を振り向かせる方法が書かれているようなそんな本だ。
そんな私が本屋で目にした、『聞く力』という単純明快なタイトルに惹かれて、そして40万部突破の帯を見たとたん私のミーハー心がくすぐられて思わず即買いしてしまった。

そもそもなぜハウツー本が嫌いかといえば、実践するのは面倒であるし、そもそも私自身が人間は十人十色だから、人間それぞれがハウツー本を読んで、相手の顔色を伺うような世の中は、なんだか気味が悪いと思うからである。
話は『聞く力』に戻ると、そもそも聞くという行為は無意識に行っているものだが、同じ話を複数の人が聞いたとき、受け止め方は人それぞれだということをこの著は伝えている。私自身仕事で指示を受ける際、指示する側の意図と受け止める側の意図の相違から、トラブルが起こることも多い。

この著の中の『先入観にとらわれない』でインタビューをしている阿川さんの姿がとても印象的だ。相手の言っていることに対する先入観、相手のしていることに関する先入観、そして相手の性格に関する先入観…それを阿川さんがすべて捨てている。
先ほどの私の個人的な話を引用すればこの人はここまでやっているはずだから、それは私の仕事ではないとの先入観をすてる必要があり、この人は人の話を聞いてくれないから、言っても無駄だとかいうそんな先入観を捨てる必要があると思った。


琉球大学生協 中央店 書籍担当 塩浦浩二

『聞く力』とは『聞く』という行為を通して、相手の言っていること理解するだけではなく、その先の相手の意図を読み取りとること、そしてそれは先入観なしにされなければならないということが分かった。さらに相手の言ったことの『オウム返し』をし、女性に対しては『上っ面な受け止め方はしない』で自分が『しゃべりすぎるのは禁物』、そうすると女性から好感が持たれるののだろうか?そんな余計なことまで思ってしまった。

相手の顔色を伺うのではなく、相手の反応を楽しんでみる、それくらいの気持ちで、相手の話を『聞く力』を養っていこうと思った。ハウツー本もそんなに悪いものではないかも知れない。