ウケ狙いとかではなく、本気でこの本をお薦めします。著者は2016年3月公演での卒業を控えたAKB48元総監督です。著者が10年前秋葉原に誕生した実験的グループに所属し初期メンバーとして劇場を拠点に、紆余曲折を経て300名以上のメンバーをまとめる現在に至るまでの取り組みが「キラーワード」とともに描かれています。その一つをご紹介します。「自分の人生の主人公になる」ということです。これは誰もが認める役割だけが主人公ではなく、自分で決めたことこそが自分が認めるべき役割であるということです。「褒めるのも自分、足りなかったと思うのも自分」とも言っています。また、題名の「リーダー」について、1、相手を理解する、2、ほぐす、3、つなぐ導く、4、手本を見せる、5、任せるの五つの仕事が重要としています。これは学生時代のサークルから、ビジネスの世界でもよく言われることとですが、身を持って説明していてとても説得力があります。この中でも2のほぐすは、日常で使える心得です。「小さな集団の集まりを、ひとりひとりのあつまりにしなければ強いチームにはならない」ということです。生協でも「自立なくして連帯なし」と言われるように、強いグループになるための基本なのでしょう。この本の前に同じ講談社から「逆転力」指原莉乃が発売されていますが、そこでは個人の努力も相当あるのに「まわりを巻き込んで、みんなで勝つ」と言っています。まさに強い個人の典型が指原莉乃でしょう。へたれといわれ悩み、マスコミに追い込まれた分だけ「その気持ち」がわかるからだと思います。
東京農工大学消費生活協同組合
専務理事 木内圭一
ちなみに、このコーナーのアクセスは月に2千ほどと聞いていますが、指原莉乃Twitterは105万のフォロワーが登録しています。半年前に始めた高橋みなみは、早くも31万に達しています。世間の評価と注目度、そしてAKBというシステムに対する賛否がありつつも、いい言葉、いい行動、そして影響力はきちんとみていきたいものです。