生協職員からの新刊お奨めの本紹介

「謎のアジア納豆 〜そして帰ってきた〈日本納豆〉〜」高野秀行 新潮社

著者:高野秀行
新潮社

えっ、納豆って、日本が得意としている発酵食品のひとつで、水戸の名産納豆で、おみやげに買っていったり、あげたりしていた物だと思っていたのに。
 偏見と知らなさすぎに気づかされました。

 秋田県に「納豆の発祥はこの地です」という石碑があるとか、水戸納豆が宮城県式だとか、アジア大陸で広く食されていて、タイ語で「トゥア・ナオ」と発音されているなど、読み進むにつれて、まるで旅をしているような感覚におち入り、気づくと読み終えていました。そのうえ、あんなに長い期間、取材旅行してほんとうに元気だなとか、食べ慣れた納豆に出会えた時の感動は、いかほどだったことだろうかなど、興味を引かれる場面が随分あります。

 なっとう汁、なっとうせんべいなど、いつかどこかで食べた味と同じなのか、まるで別ものなのかなど思わず想像してしまいました。
 稲わらだけでなく、栃の葉や朴の葉、シダの葉、イチジクの葉などからも納豆が出来るというのも、新鮮なおどろきでした。

 大豆が、広くアジアの人々の大切な食材として受け継がれ、愛されてきたこと、知恵をはたらかせいろいろな形にして保存されていること等、考えさせられることがたくさんあります。


茨城大学生協 水戸書籍部
岸 かつ

 納豆を食べる時、この本「謎のアジア納豆」のことを思い出して下さい。手に取って読んでみて下さい。きっと興味ある箇所に出会えることと思います。納豆ワールドに迷い込んでしまったと思うかもしれません。