生協職員からの新刊お奨めの本紹介

『いつか別れる。でもそれは今日ではない』著者F KADOKAWA

表紙

『いつか別れる。でもそれは今日ではない』著者F KADOKAWA

恥ずかしながらこの本の存在をつい最近まで全く知らなかった。それは検品していた箱の中から突然出てきて僕の心を鷲づかみしたのだ。インパクトのあるタイトル。楽しい話なのか悲しい話なのか全く想像できないが、『いつか別れる…』と口に出して読んでみたときの音の響き。僕はこの本を読まずにはいられなかった。

なぜ何だろう?数年前、僕は失恋した。そしてその事をずっと引きずっている。今もだ。だから恋愛とか失恋というキーワードには敏感に反応してしまうのかもしれない。本を読んだぐらいで傷が癒されるわけではないが共感できるところを無意識に探してしまうのだ。

この本は小説ではなくエッセイである。だからサクッと読める。恋愛だけでなく他人との付き合い方なんかも憎らしいほど小気味よくスラスラっと書かれている。今ちょっとでも元気がないとか寂しさを感じている人にはぜひ読んで欲しいと思う。特に僕がお薦めしたいのが037、044、049、055〜057だ。まあ037は賛否両論あると思うがいいだろう。そして一番心に残ったのは映画館の帰り道そして恋人の定義(049)だ。立ち読みで済ませる派もここは絶対外すべきではない。読後に感じるのは人生難しく考えすぎるなって事だろうか。もちろん「書いてあるのは絵空事だ」「全然面白くない」という人もいるだろう。だけど読む人によって感じ方は違う。それが当たり前だ。まして恋愛や人間関係に正解なんてない。この本が無駄だと思える人はきっと幸せなのだからその事を喜べば良いのだ。


龍谷大学生協 ショップR-Uni  宇田 孝裕

「いつか読める。でもそれは今日ではない」なんてツッコミ入れないで読んで欲しい作品である。(内容の一部はフィクションです)