何を重視するか、自分の基準で志望選び

田中さん:
私は国際学系、社会学系に進んで環境問題や地球規模の問題に取り組みたいと考えています。ただ、大学のホームページなどでは国際学系であっても、その学部の説明がほんわかしか書かれていなくて、ちゃんとその学部で自分が希望していることが学べるのかわかりません。実際の国際学系や社会学系では、どんなことを勉強しているのかを知りたいです。

植木さん:
私の通っているお茶の水女子大学には、グローバル文化学環という学部があります。そこは1年生からの入学はできなくて、1年生では一度別の学科に入り、2年生から入学時の学科に籍を置きつつ、グローバル文化学環にも籍を置く、という、ちょっと変わった学部になります。専門としては国際系ですが、副専攻としてはみんなそれぞれの学科を学ぶスタイルです。 グローバル文化学環は3つの領域に分かれていて、一つは地域レベルでの支援などについて学ぶ「地域研究・地域文化」。もう一つは言語や文化が違う人たちとの交流やコミュニケーションにフォーカスした「多文化交流・多文化共生」。そしてもう一つは、私が専攻している、「国際関係・国際協力」で、経済、政治、歴史、法、ジェンダー、メディアなどさまざまな問題をグローバルな視点で学びます。私はその中でも、SDGs、特に「環境」をテーマにした研究をしていて、例えば、再生可能エネルギーやゴミ問題などを、日本だけではなく世界レベルで、グローバルな視点からどのような取り組みができるか、ということを研究しています。おそらく田中さんがやりたい地球規模の問題などは、私が今やっているところにかなり近いかもしれませんね。

小川さん(司会):
早稲田大学にも国際系の学科が多くありますよね。叶田さんは文学部ですが、お友達の話など、何か知っていることはありますか。

叶田さん:
国際系だと国際教養学部という、授業が基本的に英語で行われる学部がありますね。キャンパスでも英語で話している子がいるイメージです。ただ私は国際系に詳しくないのと、自分が社会学系の方がわかるのでそちらについて話しますね。ちょうど今、「日常生活の社会学」という授業を受けていて、例えば、家族の寝方、寝る順番は、子どもが真ん中で父、母が外側かとか、母が真ん中で子どもが外側にいるとか、そういうのは時代によって実は変わってきている、ということとか。あと、電話には暴力性がある。誰からかかってきたか分からないけど、取りあえず取らなければいけないみたいなルールがあるから暴力的だよね、みたいな。初めて社会学を学んでみて、日常生活レベルから学ぶこともとても面白いなと思いますよ。それと大学のホームページの情報だとざっくりとしか分からないということでしたが、自分が思う一つの解決策としては、教授一覧みたいなページがあると思うんですけど、教授たちの専門や経歴、どんなことについて研究しているのかが書かれて調べてみるといいと思います。自分が学びたいことに近いことを教えている教授がいる大学に行くのがいいのではないかと思います。

小川さん(司会):
たしかに、教授の専攻や研究なさっていることというのは、そのままそれが授業になっている場合もあるので、すごくおすすめかと思いますね。

田中さん:
大変参考になりました。ありがとうございます。

大平さん:
大学を決めるにあたって、どのようなことに重きを置いて検討しましたか。私は取りたい資格はあるのですが、こういう学部、学科に行きたいということがはっきりと定まりません。みなさんの大学選びの決め手になったことを教えていただきたいです。

植木さん:
私の場合、女子大を希望していたのでまずは女子大に絞るところからでした。女子大の中から自分の偏差値や学べる内容などでさらに絞り込んで、最終的には立地で決めましたね。お茶の水女子大学は山手線の内側、都心にあるのでいろいろなところにアクセスしやすいという点で惹かれました。

小川さん(司会):
たしかに立地は大きなポイントですよね。私もまず実家から通える大学を念頭に探しました。

叶田さん:
私は結構いろいろな大学を見て、演劇があるというのは大きかったんですけど、正直、最終的な決め手は、オープンキャンパスに行って、きれいだったからということがありますね。じつは早稲田に対して、なんかワイワイしていて、ちょっと怖いなと、あまり良いイメージがなかったんですけど、実際オープンキャンパスに行ったら、すごい校舎が白くて、きれいで、学生の方もみなさん本当に優しくて、印象がガラッと変わりました。ここに行くためだったら、自分は勉強を頑張れるなと思えるようになって、そこからは揺るぎなく「絶対、早稲田!」という気持ちで勉強ができるようになりました。

田島さん:
僕は昔から東京大学に行きたい気持ちが強くて、第一志望はずっと変わらなかったんですけど、東大以外に滑り止めとして早稲田大学の政治経済学部と慶応義塾大学の法学部とを併願していて、結果両方受かったんですね。で、東大の合格発表が分かる前だったので、どちらかに入学金を入れなきゃいけない、となった時、考えたのは、やはり立地とキャンパスのきれいさでした。あとは、就職のしやすさですね。慶應だったら三田会というのがあって、就職に有利だという話を聞いたこともあって、結局、慶応のほうに入学金を入れた形になります。資格を取りたいならば、その合格率とかが書いてある大学もあると思うので調べてみたらいいかもしれません。

大平:
ありがとうございます。


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