



新田:専務理事の新田です。2024年5月の総代会で着任し、3期目がもうすぐ始まるところです。
大村:新学期サポートセンター長の大村です。食堂店長も兼務しています。
田中:2026年度の新学期活動において、生協共済加入のリーダーをしておりました田中です。医学部の3年生で、今年度は特に医学部の方への保障推進に力を入れて活動していました。
中島:2026年度の新学期活動において、教材・講座・ミールパス等の提案のリーダーをしておりました工学部3年生の中島です。
新田:今年の新学期活動では、学生の「推し活」が大きく前進しました。福井大生協が言う「推し活」とは、先輩組合員が新しく組合員に新入生に向けて、自分たちが実際に使っている商品やサービスを「これがあると福井大学での生活が良くなる」「これは福井大生に必要だ」と、自分の言葉で後輩に伝えることです。学生自身がやらされた感なく、本気でいいと思っている・必要だと思って勧めた結果、多くの新入生の共感につながりました。
もう一方で、大学との連携も深められた新学期でした。受験当日前から入学直前までの「時期」、冊子やLINEなどの「媒体」、オンライン・対面・説明会・サポートセンターなどの「接点」をフル活用しながら、学生の想いを大学へしっかりと届けることができました。
このような流れになったきっかけは、2024年に共済重点会員になり、様々な学びができたことです。全国共済セミナーなどで地区を超えた学び合いを重ねたことで、2025年度新学期よりもさらに進化できた実感があります。
田中:共済は、加入して終わりになりがちですし、新入生よりも保護者の方が関心が高い傾向にあり、その部分の乖離で悩むことがありました。
福井大学の一番の強みは、学生に向けて学生が自分の言葉で提案しているところだと感じています。共済の学習会を開催し、共済が身近にあることを実感してもらうためのグループワークを行ったり、まだ発展途上ですが通常期から意識して共済活動を行っています。
例えば、通常期に「小鉢2個目1円キャンペーン」という企画をさせていただきました。

怪我をしていない人も元気な人も健康を意識し、維持できるように思いを込めて行った通常期の企画です。このように通常期の活動でも、「共済は入って終わりではなく、みんなで健康を維持するための土台なんだよ」ということを伝えています。「みんなで共済に加入してみんなで健康のことを考える」というのはただのスローガンではなく、みんなが加入しているからこそこのような企画が実現できているという面でも、みんなで加入していることの意味があると感じています。
日常の活動を通して「共済推進活動は新学期だけじゃない。ずっと続いていくし、共済はあなたのそばにいつもあって、あなたのことを支えてくれているんだ」ということをサポーター自身が実感できてきたからこそ、新入生に対して自然と言葉となって思いが伝わっていったのではないかと思います。
中島:教材部門に関しては全体的に数値が伸びました。特に手応えを感じたのはiPad・パソコンです。今年はパソコンとiPadの2台持ちを全学部で強く勧めました。加えて、今年から「デジタルノート講座」を行いました。

iPadでのノートの取り方を先輩が教える講座です。これにより、昨年度まではiPadはパソコンの代わりとしての存在に落ち着いてしまっていましたが、「iPadはノートをとるための教材で、パソコンとは別物だ」という意識づけを行うことができました。その効果が結果数値にも現れたのだと思います。
田中:個人的に嬉しかったのは、多くの新入生が共済に加入してくださったことです。2025年度加入率75.4%から今年度82.2%に伸ばすことができました。さらに嬉しかったのが、新社会人コース事前申し込み率が約40%にまで数値を伸ばし、全国2位になったことです。共済は入って終わりではなくて、大学生活4年間・6年間のための保障で、その後の社会人生活のことも見据えている、という私たちの思いをたくさんの方に共感していただくことができました。
大村:ここ2~3年間の新学期活動を経て、生協のサービス・商品や、生協で行っているイベントも含め様々な体験を通して、新入生に大学生活のイメージをしっかり持ってもらえるようになってきたことは大きな成果だと思います。例えば講座を申し込んで、こういうスキルが身につき、授業でこうやって活用するという、講座を受けたその先まで見据えた新学期の展開ができたと思います。
また、今年は特に大学生活スタートBOOKに力を入れました。旅行雑誌のような楽しい雰囲気を目指して作り上げました。当初、印刷会社とうまくいかず試行錯誤しましたが、その結果皆さんに注目してもらえるような内容にすることができました。
新田:わたしとしては大きく3つです。
1つ目は、専務の役割として、熱意を伝える場面を作っていただけたところです。専務が熱をもって語ることで、その熱を受け取ってくれる学生がいる。職員にも伝わる。目的地までの手段・経路は専務から指示するのではなく、学生や職員が主体的に考えられるように意識しました。生協が目指していること、みんなで向かう先を学生や職員と共有できたことは大きかったですね。専務の役割は、大きな視点で「旗を上げること」だと感じています。

2つ目は「推し活」です。加入プランや教材PCの内容は、学生と一緒に考えました。専務として想いは伝えますが、「本当に自分たちが後輩に勧めたいと思えるか」を大切にしました。先ほど中島さんも言っていましたが、iPadなら新入生にどう使ってもらうか、学び方も含めて自分たちで提案ができるように機種選定も学生にしてもらいました。生協加入プランについては、例えば学生生活110番でこんな自宅生の事例があるみたいだけれど、自宅生にも提案してみるか、という話をしたり、パソコンとiPadの二刀流提案をするにあたって、学生はiPadを使ってほしいから安いパソコンを提案したいと言うけれど、iPadを全員が買うわけではないので、安いパソコンだけ買った人はどうしたらいいのか、など話し合いました。このように検討を積み重ねた結果が今年の成果となっていると思います。
3つ目は学長の食堂ツアーです。すでに注目いただいていますが、これは新学期に向けてやったというよりは、日常的な店舗運営や大学との関係づくりの積み重ねが実を結んだものだと思っています。大学から依頼される懇親会などの日常的な食の支援について、大学の要望に応えながら学生が求めていることを一緒に考え、提案し、実践してきました。また、学長懇談会や大学幹部との懇親の場などでも継続的にコミュニケーションを重ね、信頼関係を築いてきました。その結果、今回の食堂ツアー実現につながりました。
新田:「推し活」がポイントだと思います。説明会が特別うまいとかではなくて、推し活をする場面がサポートセンターや説明会の場だったりするのではないかなと思いますが、学生のお二人はいかがでしょうか。
中島:確かに、今年の合格者配信では「これいいですよね~!」みたいな感じで、サービスや商品を提案していましたね。
田中:そういった感覚が学生委員会全体に波及していたら嬉しいなと思いますね。大変なことがないとは言いませんが、活動していて楽しいよね!
中島:楽しいです!
田中:去年、福島大学生協の新学期活動を見学しに行きました。私はまだサポートセンターでの活動を始めたての時で、そこで見たサポーターのみなさんの姿や説明内容に衝撃を受けました。それでお尻に火がついて、新学期活動に力入れよう! と強く思いました。福島大学生協の見学が、私の新学期活動の原点です。
新田:そこは課題かもしれないですね。
田中:そうですね。やはりサポーターの中でも温度差はあります。特に後輩サポーターに向けての声のかけ方は意識しました。同じ方向を向いてもらうには、私が言うよりも同じ学年の子が言ったほうがいいし、同学年の子が背中を見せたほうがいいと感じていましたね。例えば後輩の前で、「(1年生の)○○さんのこういうところがすごくいいと思ったから真似できたらいいよね」というように、できるだけストレートに「こうしなさい」などと指示しないように心がけていました。みんなの気持ちを同じ方向に向けようと念頭に置きながらリーダー業務をしていましたね。難しかったし、完璧だったとは思わないですが。大変だったよね。
中島:大変でしたね、いろいろな学生さんがいるから……。


どの会員にも負けないほどの熱い熱意を持つ福井大生協のサポートセンターの皆さん。強い組織になるための秘訣をサポートセンター長・大村さんにお聞きしました。
大村:福井大生協は昔から「先輩から後輩へ受け継がれる新学期」という考えを大切にしています。後輩の「先輩のようになりたい」という憧れから、自分も新学期活動を頑張ろうというサイクルをつくることができています。これが、学生が変わっても新学期活動のレベルを維持し続けられる理由だと考えています。
新学期活動で大切なのは意思統一です。みんなで生協の商品やサービスを推していこう、と言うのは簡単ですが、行動に移すのは大変です。昨年、島根大生協や福島大生協、はこだて未来大生協へ見学に行き、様々な学びを得ました。参加後、サポートセンターのリーダー学生が、今の福井大生協は「新学期のための新学期活動」になってしまっている。わたしたちがしたいのは、「新入生が大学生活でやりたいことに思いっきりチャレンジできるようにするための新学期活動」だ、と言ってくれたことで、福井大生協のサポートセンターが何を目指すのかがはっきりしました。
意思統一は難しいと思うかもしれませんが、生協やその商品のことを好きな人を増やすことさえできれば、難しくないと思っています。これができれば、スタッフが「申し込んだほうがいい」と言い切れると思います。

田中:トレーシールに興味を持ってくださり、それに沿ってメニューを選んで私たち学生と一緒にもりもりと召し上がっていらっしゃいました!
田中:私は食堂が大好きなのですが、それを大学の方、しかも学長先生にその思いを伝えられる機会なんてないので、それこそ推し活でしたね。学長先生に「大学生協の食堂は、学生もいいところだと思っているんだ」と知っていただけたら、今後生協食堂にとって何かいいことがあるかもしれないし、学生にとってもいいことがあるかもしれない。だから今回学長先生に私たちの声を聞いていただけたのは、緊張しましたがとても貴重だったと思います。
ミールプランの学科別提案などが定着し、さらに伸ばすためには大学の力が必要だと思った福井大生協。大学からの支援で食堂のライスが安くなるイベントの際、学長先生が「学生と食に関して話したい」とおっしゃっていたのを耳にし、ダメ元で食堂ツアーのご提案をしたところ、OKのお返事が来たのだとか!
先生はトレーシールに非常に関心をお持ちで、学生からの「これを食べたら健康になれるというものはありますか?」という質問には「そんなものはなくて、トレーの上をいかに彩り豊かにできるかが大切」と答えておられたそうです。
中島:大学生活スタートBOOKをよりよくしたいと考えています。今年とても注目していただいていますが、初めて今回のような形に挑戦したので、作成当時は火の車で、大変でした。写真集めやインタビューなど、様々なところに駆け回り、メンバーで悩み試行錯誤した結果、2026年版の大学生活スタートBOOKを完成させることができました。

次年度も、単なる新学期の説明書ではない、「読み物」として楽しめる冊子をつくり上げたいです。今回の経験で作成に必要なものは理解できたので、次年度はもっと余裕を持って作っていけると思います。また、2026年度は全体会も個別対応も全部頑張ろうと同じ熱量で進めてしまいましたが、全体会で話すことと、個別対応で話すことをそれぞれ棲み分けしたいとも思っています。
田中:私も、全体会・オンライン説明会・対面での個別対応などそれぞれの仕組みは整備していきたいと思っています。これからリーダーとなっていく世代のために、前リーダーとして支えになりたいです。
もう一つ、共済加入を推進するにあたって、制度説明のやり方をよりスマートにしたいと思っています。基本的な説明はもちろん必要で、加えて私たちの愛や思いも伝えたい。伝えたいことがたくさんあるので説明ばかりになり、聞いてもらうだけになってしまう傾向があります。これは多分どこの大学生協でも起こっていることだと思います。もっと新入生を巻き込みながら、新入生が自らの意思で加入できるような仕組みづくりに取り組んでいきたいです。それは、大学との連携や個別に向けた手書きの手紙作り、電話がけなど、いろいろな形で実現していけると思います。今年1年試行錯誤した内容を次の世代に共有し、一緒に頑張りたいです。また今年も、試行錯誤する年にできればと思っています。
大村:新学期で大事なのは、まず新入生をどうしてあげたいのかということと、生協自身をどうするかということです。新入生に対して近年問題意識を持っているのが、自分のことに興味関心がない学生が増えてきていることです。自分の将来は後で考えればいいやという学生も増えていますし、保護者任せの方も増えてきています。未だにオリエンテーションを休む電話が保護者からかかってくることもあるくらいです。なので、自分のことは自分できるようになってほしい。生協を通じて、学生が4年間で成長をしていくストーリーを見せることも生協の役割だと思うので、そうした思いを大切にしながら新学期活動を進めていきたいです。
生協自体に関しては、様々な課題があります。中でも、サポートセンターについて、多い日には1日100組ほど来場があるのですが、スタッフが足りておらず、我々も愛が重すぎて説明がどんどん長くなってきているので、その調整も必要だと思っています。スタッフ自身も、覚えることが多く大変でついていけないという声もあるので、いかにストーリー作りをしていくかがポイントだと思っています。
新田:わたしからは、少し先へ向けた旗印として「スリーナイン」を目指そうと思っています。「福井大生協スリーナイン」、すなわち、共済加入率90%、パソコンシェア90%、ミールパス新入生利用90%を目指します。これは、「生協利用が当たり前」の状態を目指す数値です。共済やミールがあるから、何かあっても学業継続できる、健康安全について考えられる。パソコンやiPadの購入を当たり前にして、その先につなげるために「パソコン講座」や「ノートテイク」を先輩から提案し、新入生の「学び」の質を向上させる。また、福島大学生協での学びを活かし、2026年度から「fNavi(エフナビ)」というキャリア講座を始めました。これは学生がワクワクしたキャンパスライフを送るための講座で、この受講も当たり前にし、自信を持って卒業してもらうために支援していきます。このように、福井大学生の日常的な暮らしを支える新学期にしていきたいと考えています。
