ニュース

2017年04月28日(金) | 新着情報

読書のいずみ
読書マラソン二十選!

『izumi』で読書マラソンを応援し、コメントの掲載を始めたのは、100号よりも少し前の97号(2003年冬号)からでした。
あれからもう13年。その間にどれだけのコメントをこの誌面でご紹介したでしょうか。読書マラソンはまだまだ続きます。
今年も素敵な本との出会いがありますように。

 

和書編

『沈黙の春』レイチェル・カーソン(青樹簗一=訳)/新潮文庫
読んで、ため息が出た。それは感動でも感心でもなく、嘆きに近いため息だった。人間は自然を支配しようとするあまり、これまで多くの農薬や殺虫剤をばらまいてきた。その結果、川では目の見えないニジマスが泳ぎ、森では瀕死のキツネがぐるぐると弧を描きながら歩きまわり、大学の構内では平衡感覚を失ったツグミが次々とふるえ出し、死んでいった。そして、アメリカの一部の森では、春が来ても動物の鳴き声やものおとが一つもしなくなってしまった。日々、農薬や殺虫剤は進歩している。新しく作られて君の手に渡った殺虫剤は、本当に安全なものなのだろうか。私たちはもう一度考え直さなければならない。沈黙の春が、私たちのところに来てしまう前に。
(早稲田大学/内村佳保)

 

洋書編

Very Good LivesJ.K. Rowling / Sphere
私たちは、れっきとしたマグルです。そう、ホグワーツの入学通知は来なかったのだから、魔法使いにはなれません。でもその代わりに、魔法の世界の番人ローリング先生からの贈り物があるそうですよ。どれどれ、「魔法を使わずに世界を変える方法」……? おや、それはなんと興味深い……。どんな呪文よりも、強く、優しい言葉。力を借りて、私たちの物語を創りましょう。
(東京大学/任冬桜)

 
 
>>続きを読む

戻る