全国区保護者座談会(2020年開催)
コロナ禍でお子様の受験・進学・新生活準備をご経験されて・・・

2020年当初より新型コロナウイルスの脅威が徐々に高まる中、受験生をお持ちのご家庭では、入試を経て通常とは異なる大学生活へとお子様を送り出されました。
今回の座談会では、新1年生を中心とする保護者の方々に、受験勉強中、合格直後、新生活への備えなどの面で配慮されたこと、不安に思われたこと、お子様にアドバイスされたことなどをお話しいただきました。
現在さまざまなことで悩まれている保護者の方々のご参考にしていただければ幸いです。


写真左から
高橋 泰子さん(次男が東京大学1年生)
呉本 公子さん(長男が京都大学2年生、長女が早稲田大学1年生)
金田 淳さん(長男が北海道大学1年)

受験勉強中について

 最初に自己紹介をお願いします。

髙橋 泰子さん(以下 髙橋さん):
 髙橋と申します。次男が東京大学教養学部1年生で、自宅から通っています。上に千葉大学に在籍する長男、下に高校生の長女がいます。

呉本 公子さん(以下 呉本さん):
 呉本と申します。長男が京都大学工学部2年生で京都在住、長女が早稲田大学教育学部1年生で自宅から通っています。

金田 淳さん(以下 金田さん):
 金田と申します。今年北海道大学経済学部に入学した長男を筆頭に4人の子どもがおります。長男は現在北海道在住です。

 お子様は、受験勉強を主にどんな場所でされていましたか。


高橋 泰子さん
(次男が東京大学1年生)

髙橋さん:
 息子は自宅では全くやらなくて、予備校の自習室で勉強していました。

呉本さん:
 うちの子どもは塾には行っていませんでした。近所の市立図書館の自習室が新しくできたので、兄妹二人とも気に入ってずっとそこで勉強していました。あとは自宅ですね。

金田さん:
 ほとんど予備校ですね。朝一番で行って、終電で帰ってくるような感じでした。

 親御さんから見て、受験科目で苦手な教科はありましたか。

髙橋さん:
 本人も私も英語ができていないなと思っていました。本人は理系なのに数学も不得意だったと言っていました。

呉本さん:
 息子はあまり不得意な科目はなかったと思います。本人もそんなに困っていなかったので。娘は文系ですが、本当に理数系が全然だめで、数学・理科は不得意でした。

金田さん:
 うちの息子は、苦手な科目というのはなかったと思います。ただ、得意な科目もなく強みもないという感じだったので、できれば得意科目を作ってもらいたかったですね。高校で文系理系を決めるときにも大きな決断をする材料になるかなと思ったのですけれども、どれもちょうど同じぐらいで、本当に特に苦手な科目がないという感じでした。

 受験勉強中、親御さんから見て不安だったことがあれば教えてください。

髙橋さん:
 あまり本人が不安そうにしていなかったです。淡々と塾に行き、家に帰ればご飯を食べていたような感じで、不安だという相談事もされなかったので、私は特に何も不安を感じず過ごしていました。


呉本 公子さん
(長男が京都大学2年生、
長女が早稲田大学1年生)

呉本さん:
 息子のほうは何も言わないのであまり心配はしませんでしたが、娘は模試の結果にすごく左右され、成績表を見てはいつも「絶対無理」と言っていましたので、それを見て不安になるときはありました。

金田さん:
 高校生でも大学受験という年になると、親があまり勉強を監視するようなことはできません。実際に予備校でどれくらい勉強ができているのかというのは分からないですよね。たまに見せるテストの成績で確認するくらいで、実際にちゃんとできているのかというのは普段なかなか確認しづらかったので、そのへんが少し不安でした。

 オープンキャンパスには行かれましたか。

髙橋さん:
 現役のときに、東大の本郷でやる五月祭に行きました。オープンキャンパスのときは「勉強していたほうがいいから」ということで、行っていません。

呉本さん:
 私は娘とは1校だけ、進学したのと違う大学を一緒に見に行きました。

金田さん:
 1年生の時には行っていましたね。私とではなく、友達と東京の大学を見に行っていました。

 進路選択で親御さんやご本人が一番悩まれたことは何でしたか。

髙橋さん:
 本人は何も悩まずに理系の科学に決めていました。それは多分、兄がそうだったから兄に影響されてと私は思い、本当にそれでいいのかな、ちゃんと考えて決めたのかなとずっと心配していました。入学後に本人に聞いたところ、面白そうだからもちろんいいとは言っているのですが、それは結果であって、当時私はそんな決め方で大丈夫なのかなと思っていました。

呉本さん:
 私も自分がやりたい学部を選ぶようにアドバイスしました。せっかく4年間チャンスをもらって好きな勉強ができるので、自分が本当に勉強したいと思うような学部を選ぶように言いました。
 また、昨年息子が国立に行ったので、下の娘は自分も国立に行かなければいけないのかと思っていたようです。本当は私立を目指したかったと思うのですが、上が下宿もしているので多分お金のことだと思うのですがちょっと遠慮して「やっぱり私立よりも国立を第一志望にしたほうがいいよね」と、気にして言っていました。「それは気にしなくていいよ」と声は掛けたのですが、本人は最後まで私立か国立かずっと悩んでいたような感じはありました。

金田さん:
 オープンキャンパスで東京の大学を見て、本人が思っていたイメージとは違っていたのだと思います。大学選択については、東京方面はあまり行きたくないというのが最初の希望でした。本人も地方でのんびりと育ったので、広いのびのびとしたところで学びたいという思いがあり、それに対して「いいんじゃないの」と話をしました。

 精神面や学習面でアドバイスしたことはありますか。

髙橋さん:
 特に何もありません。プレッシャーはかけないように、普通の生活を普通に。特に私が何か願をかけるとか、そういう重たくなるようなこともしたくありませんでした。一浪しているので、本人が「今年絶対に受からなきゃ」と思うようなプレッシャーはかけず、自分のやりたいようにやらせていたので、アドバイスも特にしないで普通にしていました。

呉本さん:
 私もあまり言わないようにはしていたのですが、やはり最後に後悔しないように、親やお金のことは気にしないで、自分が本当にやりたいことを、行きたい学部を選ぶようにとアドバイスしました。

 健康面とか精神面では配慮されたことはありましたか。

髙橋さん:
 高校3年間と浪人時代は、食事面はしっかりとサポートしました。朝も簡単なものではなく、ご飯にお味噌汁におかずを毎朝きちんと作りました。お弁当も絶対に冷凍食品ではなく手作りで。これはもう私の務めだと思い、合格が決まるまでは休まずちゃんとやろうと心に決めました。

呉本さん:
 私は受験だからといって特別に変えないようにしていました。ただ、インフルエンザの接種だけは家族全員でしました。そのほかには唯一、加湿器を付けてあげて、管理は私の係という感じでした。あとはあまり余計なことは言わないで、本当に普通にしようというのだけは心掛けていました。

金田さん:
 基本的にあまり受験の話はしなかったですね。母親のほうがしていたかもしれませんが。4人兄弟の一番上で初めての大学受験ということで、あまりピリピリするのも良くないし、本人もそういうのは好きじゃないので。よく受験で「落ちる」とか「滑る」とかいう言葉に気を付けましょうと言われますが、気にせず、「スキーでも行こうか」みたいな話もしたくらいで、普段と極力変えないようにしていました。

 コロナの禍中で今年の1学期は学校にも行けなかったという状況の中、受験生を持つご家庭では不安なことが多いかと思います。皆さんのお子様がもし今年受験だったらどう思われますか。

髙橋さん:
 うちは一浪で、昨年はずっと予備校に1年間頼った感じだったので、自粛生活の中では、ご家族はご心配なことも多いことと思います。

呉本さん:
 去年はインフルエンザのことが心配でした。今年はそれにさらにコロナがあるので、本人だけではなく、周りのご家族も今年は本当に大変なことと思います。


金田 淳さん
(長男が北海道大学1年)

金田さん:
 息子の受験の話をします。2月の後半で、学校も臨時休校になる直前でした。それでもやはり通常のインフルエンザの予防に加え、常にアルコール消毒など準備していました。あの頃はまだそれほど情報も入っていなくて、今より状況はひどくはなかったのですが、受験で北海道に行ったときは、ホテルなどへも自分たちでアルコールを持っていったりして、十分注意していました。そのときは、「コロナにかかったらもう受験できません」というような対応だったと思います。今はコロナにかかったときのガイドラインもできているかと思うのですが、当時はまだ全然そういう話は出ていなかったので、万が一罹患して2週間隔離された場合、追試は受けられるのか、再試はあるのかという情報もまったくなかった。多分なしという話だったと思うので、それを心配しました。

 コロナ禍(後)の受験生の保護者の方へのアドバイスをお願いします。

髙橋さん:
 皆さん同じ条件なので、やってきたことがきっと結果としては出ると思います。不安になられるとは思うのですが、最終的には子どもの後悔がないようにできればいいのではと思いますので、お子さんを信じて応援してあげてください。

呉本さん:
 私も、子どもを信じてあげるのが本当に大事だと思います。出さないようにはしていましたが、私もすごく不安に思っていました。でも、子どもって、目標に向かっているときには、すごく伸びていくんですよ。子どもを信じてよかったと実感しました。ぜひ、お子さんを信じてあげて頑張ってください。

金田さん:
 今年の受験生は本当に難しいですね。コロナ下で、私の息子も大学の近くにはいますが、大学に行けず、半分以上はオンライン授業を受けています。今年受験される方も、これだけオンラインが普及すると実際には場所が関係なくなってしまうのですよね。今、北海道だろうが東京だろうが、実際にはもう変わらないという状況がありますが、これが今後どうなっていくのか。息子は先程言ったように広いキャンパスを目指して北大に行きましたけれども、今現在は下宿の中でオンライン授業です。となると、今後オンライン授業がどれぐらい続くかは分かりませんが、どこにいてもそれほど変わらないのではないかと思います。
 もちろん、いつかはこの状況も徐々に変わっていくでしょう。そうしたときに、うちの場合は男の子なのでなおさらなのですが、新しい場所や環境に入り、一人で生活することになったのは、とても意義のあることだったと思っています。

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