大学生協REPORT 2010

協同の世紀に大学生協から参加を!

全国大学生活協同組連合会 会長理事  庄司興吉

 「変革」も簡単にはいかないものです。2008年秋にアメリカ大統領選挙でアフリカ系アメリカ人の候補が当選したのに続いて、2009年夏の日本の総選挙では実質的に戦後初めてといえる政権交代が起こりました。しかし、オバマ大統領は、プラハで「核のない世界」の理想を高らかに謳い上げたものの、アフガニスタンでは戦力増強に踏み切り、国内でも医療保険の改革などで苦戦しています。期待を背負って誕生した日本の鳩山連立政権は、子ども手当や高校無償化などで多少の実績を上げつつあるものの、米軍基地問題では苦労しており、アメリカとの関係を対等化しながらアジアとの関係をもっと積極的に構築していくという面では、ほとんど実績らしいものを挙げえていません。

 しかし、世界の市民社会化の流れは揺らぐことはないでしょう。経済成長を続ける中国は、その成果で人民各層の不満をかわし続けているものの、生活向上を 経験した人びとのあいだからは必ず人民主権実質化への要求が出てくるはずです。世界の市民社会化という時の市民は、資本家という意味のブルジュワではなく、一人一票制の自由な選挙で自分たちの社会のあり方・行き方を決めていく、主権者としての市民が集まって事業を起こし、一人一票制で運営していくのが協同組合ですから、21世紀の世界では協は同組合の意義が高まってこざるをえないでしょう。

 大学生協は、戦後の日本で大学を舞台に発展し続けてきた、大学構成員の生活協同組合であり、その活動をつうじて多くのシティズンを送り出し、地域生協などの発展にも大きく貢献してきました。今年もまた、学生を中心にして、多くの大学に協同・協力・自立・参加の好循環をつくりだし、協同の世紀を進む世界にできるかぎりの貢献を続けていきたいと思っています。どうぞ皆さん、それぞれの持ち場から大学生協を盛り立て、世界を動かす協同の大きな渦に参加してください。