地元の人しか知らない良質のものを置くショップを増やしていく――「人」と「モノ」を結ぶ活動を展開する異色デザイナー、ナガオカケンメイの日記。どういう気持ちで仕事をしたいか、生きていきたいか、考えるきっかけになる一冊です。
ほぼすべてのページに共感しましたが、特に心に残ったのは「仕事をするということは、社会のためにするということです。」という一文。ナガオカケンメイは、仕事をすることは社会のためにすることだと考えています。私は「仕事、仕事と言っていながら、実は『会社のため』にやっている人もいる。」という一文にグサッときました。
先日、入社したばかりの友達の家に遊びに行ったとき「いや、目指したいところはそこじゃないんだよなぁ」と、もやもやを打ち明けてくれたことを思い出しました。会社が大きく理念として掲げていることは共感できるのに、今自分ががんばっていることは目前の予算達成。その先のゴールを見据えずに、ただがむしゃらに毎日の研修を乗り切っている。うーん。それを聞いて、このフレーズを思い出しました。
今自分がやっていることは、所属している組織や会社のためだけになっていないか?そこに問題意識を感じることができたら、日本のみんなはもっとやりがいを持って、わくわくしながら働けるのではないか。と、感じました。周りにとっても自分にとっても意味のあること、喜ばしいことをして生きてゆきたい。そう思えることは社会のためになるということなのかもしれない。そう思いました。
2018年度全国学生委員会・執行役員(奈良県立大学卒)
青山 友紀