ニュース

2017年02月22日(水) | 新着情報

読書マラソンWEB版
『No.6』著:あさのあつこ 出版社:講談社

今回紹介する「No.6」シリーズはコミック、アニメなど多岐にメディアミックスされた人気作だ。児童文学と文学一般の間であるヤングアダルトとして発表されたこともあり、中学校や高校の図書館で見かけたことがあるという人も多いかもしれない。
その書き出しを見てみよう。
「ネズミは穴の中にいた。暗闇の中で、静かに息を吸う。わずかに湿気を帯びた土の匂いがした」

……開始二行で伝わるこの面白さよ!

物語はNo.6と呼ばれる理想都市に住むエリート、紫苑がとある施設から脱走してきたネズミという少年を部屋にかくまうことから始まる。あらすじは長くなるため割愛するが、No.6を理想都市として成り立たせるため秘密裏に行われていた非道な行いの数々。それを目の当たりにした紫苑がどう向き合っていくのか。そしてNo.6のいく末は…というのが話の主軸である。格差社会や差別、争いなど、現代にみられる難しい問題を丁寧に描いた作品だ。

 
>>続きを読む

戻る