2014 アメリカ大学食堂視察 報告書

(4)視察のまとめ

5. 学生のニーズ把握手法について

 

ミシガン州立大学では、学生向けアンケートを実施してその結果をチームで改善する案を考えています。
実施時期は新学期の 3 週間ぐらいで回収して早期で結果が分かるので対策につなげやすい
市場が何を欲しがっているかレスポンスする、意見の多くは、味、新鮮さ、見た感じ、これを深めるために追加のアンケートを行なう事も、アンケ ートはメールでおこなっている、3,700 件送り1,000 件ぐらい回収する。アンケート対象は 1 年生から 4 年生までバランスよく選んでいます、
アンケートでは3つのミッションを掲げている。 ①学生たちのニーズや要求をつかむ。②要求にこたえる。③真剣に取り組んで成果を学生たちに知 ってもらう。

カリフォルニア大学サンタクルーズ校

学生からの要望・意見・学生ニーズ把握のため、 要望カード(声カード)を実施している。

マサチューセッツ大学アーマスト校

食堂の調査には、大学の職員ではなく外部調査会社が利用されている。最近の調査をしてきて見えてきたこと、学生の特徴の報告がありました。
~ 米国の食生活のイメージというと、マクドナルドに代表されるようなシンプルフード「肉・芋・玉子」だったが、最近では「シュパーズ」のような生野菜を使用したり、アレスウォーター、生食材を使用したものが流行るように。トレンドの傾向は、「新鮮」「ローカル」「多国籍料理」の傾向、ベジタリアンや ASIAN FOOD が人気。
U-MASS:学問と食生活と学び、地方州立大学なので、 old style な食文化だが、少し動きつつある。
メニューの編成にあたっても、old style と new style のバランスをコントロールしている。
利用している学生の様子を見ていて、特徴的なこと。半分ぐらいの学生が 1 人で食べている。1人でいる時の方が心地よいと思う人が増えている。中高生ぐらいから忙しいので、家庭でも 1 人で食べるということが増えてきている。どうしたら良いかわからないけれど大問題だと思う。「みんなで食べよう大運動が必要だと思うぐらい大きな問題となっている。
1人で食べているので、食の知識を得る機会が小なく不健康な食生活を送る人(太る人)が増えていくのではないか?
アメリカの女性も家の中で料理をしなくなった。外食利用や中食の購入ということが増えた。
77%の食べ物はどこかからの出来合いものを入手しているとの調査結果もある。
お腹いっぱい食べられたら良いという風に思っている米国人は多い。一緒に食べようという運動、デザイン(空間、機会)、体験の場の提供が必要です。
また、農業・庭いじりも含めた TOTAL での食教育の設計が必要なのではないか、などの調査を欠かさなく行っている。