各政党・国会議員に聞いてみた!
奨学金制度に関する考えと行動

日本共産党 参議院 武田 良介 先生

①政府案も含め奨学金制度の関する問題についてご意見をお聞かせください
本来学びたいのに学べない学生を生まないために、奨学金はかけがえのない役割を果たさなければなりません。

日本国憲法第26条は「すべての国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する」と教育の機会均等をうたっています。その点でみると、今国会で一部改正される制度で給付される対象者は、日本の全学生のたった2.5%、1学年2万人です。これはあまりに少なすぎると思いませんか?また、新たな制度をつくると掲げているのに、財源をこれまでの教育予算から捻出しようとしています。教育予算を給付型奨学金制度創設にあわせて増やすべきだと考えます。

また現在奨学金の返済が深刻な問題となっています。2人に1人が非正規雇用で、日本学生支援機構の調査でも、奨学金延滞者のうち80.2%が年収300万円未満といいます。

国際人権規約(1966年に国連総会で採択)の社会権規約13条2項(b)(c)には高校・大学は段階的に無償にする箔と明記されています。この条項を認めている国は154ヶ国以上です。学費の段階的無償化は世界の常識ですから日本もかなり遅ればせながらですが、積極的に予算を増やすべきだと考えます。

②項目①でお答えいただいたことに関する貴党・会派、また貴殿の今後の行動予定等をお聞かせください。
  • 給付型奨学金の大幅拡充を求めます。
  • 大学の運営費を研究や寄付金の拡大で賄うという政府の予算に反対し、補助金を増額し私立大学、国立大学ともに学費をあげなくて済むよう求めていきます。
  • 教育の機会均等を実現するために授業料無償化へ取り組んでいきたいと思います。
  • 日本共産党議員は党を超えて各議員へ呼びかけていきます。
③私たちのアピール文やアンケート感想、全国の大学生へのメッセージがおありでしたらお聞かせください。
先日奨学金制度拡充を求めて、大学生たちが文部科学省へ申し入れを行い、私も立ち合いました。学生の今の切実な生の声を届けることがとても大切だと実感しました。

奨学金制度への充実に期待する声に応えるべく、日本共産党国会議員は国会でも求めていきます。

充実した学生生活を送るために、政治を変えることができるのは、みなさんひとりひとりです。