各政党・国会議員に聞いてみた!
奨学金制度に関する考えと行動

日本共産党 参議院 山下 芳生 先生

①政府案も含め奨学金制度の関する問題についてご意見をお聞かせください
日本の奨学金制度は、学生に借金をさせる「学生ローン」が実態と言えます。私たちは、高すぎる学費の値下げと奨学金制度の抜本改革を求め、党としての提案も行ってきました。

今回、安倍政権が導入を決めた給付型奨学金は、対象者を住民税非課税世帯に絞り、定数も1学年約2万人、全学生の3%以下という極めて小規模なものです。これでは、経済的理由で進学をあきらめる者はなくなりません。

②項目①でお答えいただいたことに関する貴党・会派、また貴殿の今後の行動予定等をお聞かせください。
日本共産党は、政治の判断ですぐにできる改革として、大学の授業料を国立も私学も段階的に引き下げ10年間で半減する。月額3万円(年間36万円)の給付型奨学金を70万人(学生総数の4人に1人)に支給する制度の創設を提案しています。

これに必要な予算は、年間2500億円程度です。財源は、年間5兆円を突破した軍事費、法人税減税など4兆円もの大企業優遇税制を見直します。

さらには、給付型奨学金の規模拡大、全ての奨学金の無利子化、既卒者の奨学金返済の減免制度(生活困窮者の救済措置)の創設をめざします。

③私たちのアピール文やアンケート感想、全国の大学生へのメッセージがおありでしたらお聞かせください。
政治の姿勢を変えれば、奨学金制度の大幅な拡充と改善、高すぎる学費の引き下げは実現できます。税金の集め方や使い方を変え、国際的にも少ない日本の高等教育予算を増やす必要があります。憲法が掲げる教育の機会均等の実現について、国民の中に理解を広げていく大きな運動にしていきましょう。