全国教職員委員会

学びと成長、読書+αプロジェクト 活動報告

全国教職員委員会副委員長
今山 稲子
(京都大学理学研究科生物科学図書室)

 前身の「学びと読書」プロジェクトでは、2018全国教職員セミナーin富山において「未来につなぐ読書活動を考える」をテーマに、二つの生協の書評誌(京大『綴葉』、連合会『読書のいずみ』)、書籍店舗(広島大学)、読書推進活動として富山県立大学でのビブリオバトルの事例が報告されました。
 しかしこれらの事例の多くは教職員や大学、一部の学生、院生組合員を含む生協の側からの働きかけであり、「読書活動」の主人公である学生にとってはどれほどの効果があるのかどうか疑問附が残りました。ビブリオバトルもまた、学生にとっては「面白いイベント」の一つであり、ビブリオバトルそのものがこれからの学生の読書時間の増加や教養につながる特効薬とはならないと感じました。
 以上から、富山セミナーでは、学生の側からの積極的な読書推進活動への取り組みを期待したいという結果を得ました。

 2019年、「学びと読書」から「学びと成長、読書+α」へと進化したプロジェクトは、より広範囲な学びや成長と読書、そこから導き出される相乗効果「α」という未知数を目指します。
 少子化や大学入試改革、成人年齢の引き下げなど変貌を遂げる社会の中にあって、大学と教職員、大学生や院生と、生協はいかに向き合い、寄り添い、支えていくべきか、「α」の答えを模索するべく2020全国教職員セミナーin横浜へと準備を進めており、プロジェクトを便宜上ふたつに分け、「学生を成長させるために」と「障害学生の支援の在り方(発達障害等含む)」の2分科会を運営します。