2014全国教職員セミナーin福島

2014年9月6日(土)09:00〜10:25 第一クール
10:35〜12:00 第二クール

分科会5 読書推進のために教職員が生協へ協力できること

担当:読書推進プロジェクト

分科会の要旨

全国教職員委員会の読書推進プロジェクトは2009年に立ち上げられました。「学生が本を読まなくなった」という話はそれ以前から聞かれましたが、このプロジェクトを立ち上げたということは、問題の解決のためにはもはや学生や教職員の個々の自覚にまかせてはいられないというところにまで事態が来ているのだと考えられます。前回の教職員セミナー2012の本分科会では、「大学生の読書と生きる力」というテーマのもとに大学院生の話題提供等に基づいて討議が行われました。読書の楽しさや大切さを伝えていこうという共通の思いを確認しながらも、しかしその衰退傾向に歯止めをかける効果的な方法を打ち出せずにいるというのが現状だと思われます。

今回の分科会では、「読書推進のために教職員が生協へ協力できること」というテーマを立てることといたしました。率直にいって、いまの生協の書籍店舗は魅力あるものとなっているのか、また、魅力ある店舗をつくる力を持った生協職員が育っているのか、そうした課題について大学教職員は組合員としてこれまで何をしてきたのか、といった疑問が生じてきたからです。学生の読書離れの要因については、学生の意識の問題、教員の指導の問題、図書館活用の問題、書籍の価格の問題、書籍以外のメディア普及の問題等、読書の衰退につながると考えられる事情があげられ、それらについてさまざまな議論があります。

分科会では、読書をめぐる現状や課題、対応策の試み等をできるだけ自由に出し合い、それらの中から参加者がそれぞれの大学・生協の事情に合う事例と方法を掴んで持ち帰り、教職員と生協とが協力して魅力ある店舗づくりその他を通じて「本との出会いの場」をつくる実践へつなげていくことを目標にして、議論を進めたいと思います。

第1クール

以下の話題提供を行い、次いでそれらを踏まえて質疑・応答、意見交換を行います。

1.話題提供 各10分
 ○読書の現状  松野尾 裕(愛媛大学教育学部教員)
 ○図書館と生協との連携による読書推進 今山 稲子(京都大学理学部生物科学図書室職員)
 ○学生、教職員、図書館と生協の協同による読書推進 
  佐々木 俊介 (桜美林大学図書館メディアセンター職員) 
 ○生協による教員への書籍紹介・販売促進活動 甲斐 朋香(松山大学法学部教員)

2.質疑・応答、意見交換

第2クール 

京都大学生協でのイベントの取組みを紹介していただき、それをめぐって書籍担当の職員さんも交えてフリートーキングを行います。教職員からの企画提案を生協はどう受け止め、具体化できるでしょうか。

討議の柱は、読書推進に果たす研究室や図書館の役割を改めて明確にし、それをいかに生協の店舗づくりに具体化するかということです。読書の分野では、本来的に教職員から生協へ問題提起すべきことがらは多いのではないでしょうか。生協の店舗・職員配置の現状にとどまることなく、発想の転換を促すような討議ができればいいと考えています。

※読書推進分科会は、第一クールと第二クールの内容が違います。